若者文化の発信地、東京・渋谷センター街の商店街が、JR渋谷駅前の目抜き通りに「バスケットボールストリート」(通称・バスケ通り)と名付けることになった。さわやかなスポーツの名を付けて、「怖い街」というイメージを改めたい、というねらいだ。
渋谷駅西側、渋谷区宇田川町一帯の商店街はセンター街と称される。百貨店やアパレル店、飲食店がひしめき、それぞれの通りには、地理や歴史にちなんだ「井の頭通り」「夢二通り」「宇田川通り」といった名前が付く。一方で、スクランブル交差点付近から続く目抜き通り(長さ約170メートル)には正式な名前がなく、漠然と「メーン通り」などと呼ばれていた。
センター街は1980年代以降、チーマーと称される若者集団の事件が相次いだ。その後、顔黒(ガングロ)少女、その男性版のセンターGUY(ガイ)らが集まり、路上看板や通行を妨げるチラシ配りなども印象を悪くさせている。
渋谷センター商店街振興組合(約200店)は2003年にパトロール隊を結成し、「安心な街」を目指して巡回を続けている。今回の目抜き通りへの命名は、そうしたイメージアップ策のひとつだ。
若者が集まる快活な街、というイメージを込めるため、名前の候補は最初からスポーツの競技名に絞った。検討した結果、世界的に人気があり、近くの国立代々木競技場第二体育館でプロバスケ「bjリーグ」の試合が行われてきたことから、バスケットボールストリート(通称・バスケ通り)と決めた。9月26日には、bjリーグ所属チームのキャプテンらを招き、通りの名称のお披露目パレードをする。