日本が「ヘリ空母」建造へ、中国の空母に対抗か
日中露に戦力強化の動き
北東アジア軍備競争突入か
中国メディアは14日「中国の航空母艦(空母)に対抗し、日本は来年、排水量1万9500トンのヘリコプター搭載空母(22DDH)の建造を開始する予定だ」と報じた。日本は既に「ひゅうが」(2009年3月就役)と「いせ」(今年3月就役)というヘリ空母2隻を保有しているが、来年には既存のヘリ空母よりはるかに規模が大きい22DDHの建造を開始するという。さらに、規模や機能の面でより先進的な次世代空母(24DDH)を追加開発するための費用を来年度予算案に反映させる方針だ。
■米軍の最新鋭防空網設置
2015年就役予定の22DDHは全長248メートルで、建造費は約10億4000万ドル(約797億5000万円)だ。「いせ」など従来の空母よりも甲板の面積が30%以上広く、ヘリを14機搭載できる。「いせ」は全長197メートル、排水量1万3500トンで、ヘリコプター11機の搭載が可能だ。全長302メートルで、航空機50機を搭載できるという中国初の空母に比べれば、規模の面では比べものにならないが、米国の最新兵器を搭載し、防御能力を最大限高める計画だ。この空母には、米国の艦艇にだけ設置されている米軍需製品メーカー・レイセオン社の防空網システムが搭載され、ミサイル発射装置が11基作られる。
■垂直離着陸戦闘機も搭載可能
日本は第2次世界大戦時に空母で戦争を展開した。このため、日本政府は周辺諸国の警戒心を懸念し、攻撃用とされる戦闘機搭載空母を建造しない代わりに、防御的な性格が強いヘリコプター搭載空母を使用、海軍力を強化している。日本が特にヘリコプター搭載空母の建造に集中しているのは、活動半径を急激に拡大している中国海軍の潜水艦戦力を視野に入れているからとみられる。事実、空母には主に潜水艦攻撃用ヘリコプターが搭載されている。
日本では「中国の空母に対抗するため、22DDHの設計を変更し戦闘機搭載空母にすべき」という声も上がっている。しかし、日本政府の負債や約4万5000人にすぎない海上兵力を考えれば、ヘリコプター搭載空母の方が現実的だと見られている。中国メディアは「日本は米ロッキード・マーティン社のF35Bを購入し、この空母に搭載する可能性が高い」と報じた。 F35Bは最新のステルス戦闘機。垂直離着陸が可能で、ヘリ空母に搭載できるという。
■ステルス機・無人機の開発も急ぐ
日本はステルス戦闘機や無人機の開発も急いでいる。日本は09年から390億円を投じ、独自の技術でステルス戦闘機「心神」(ATD‐X)を開発中だ。14年の試作品に続き、16年には開発が完了する予定になっている。日本の防衛省は核・生物・化学(NBC)災害などに備えるという名目で今年は150億円を投入し無人機やロボットを研究・開発している。無人ヘリは既に陸上自衛隊に配備されており、無人機も試作品が4機作られた。
- 中国メディアは14日、「日本は中国の空母に対抗するため2015年就役を目指し、ヘリコプター14機が搭載可能な1万9500トン級大型空母を建造することにした」と報じた。日本は現在、これより小規模のヘリ空母2隻を保有している。写真は09年3月に就役したヘリ空母「ひゅうが」。
東京=車学峰(チャ・ハクポン)特派員