最近はソーシャルゲームの開発依頼が止まりません。開発費が安くて流行でもうかると三拍子そろっているのだから当たり前ですね。ただし、開発費が安いっていうイメージがあまりに先行しすぎていて、ありえない予算での依頼が多くて困ります。ここに簡単なまとめを載せておくから開発依頼を考えている人はぜひ見てください。どの会社でも大きくは違わないはずです。
500万円~4000万円。1か月~4か月。2~5人。
3人で1000万円前後で2か月前後で開発するのが平均的です。内訳はプログラマー2人グラフィッカー1人。500万円というのは既存のゲームの絵と文章を取り換えるだけの手抜き工事コースです。手抜きなので絶対にヒットしませんが初月の売上で売り逃げするつもりならアリの選択肢ではあります。
DENAやGREEが1か月ぐらいで作ると言うのでそう思い込んでいるクライアント様が多いのですが、あれは大量のスタッフが日夜改良を続けている独自の開発システムを持っているから出来る技ですのでそこのところはお間違えないようにお願いします。iPhoneのゲームよりも開発費がかかることに驚く人も多いですね。(iPhoneのお手軽ゲームは50~300万円)画面のクオリティや操作性が明らかに低いのに開発費が高いことに不満があるようなのですが、ソーシャルゲームの中身はネトゲなので普通のゲームよりコストが掛かるのは当然ですと言って説得します。
1か月当たりサーバー代50万円~300万円+スタッフ2~4人の人件費
運営費が意外にかかることについてもやはり不満は多いのですが、ネトゲですから当然ですと説得しています。
サーバー代が意外と高いことには理由があります。ソーシャルゲームでは突然に普段の100倍のアクセスが殺到するような事態が起こります。いわゆるバイラル効果(ユーザー間で紹介しあうことによるもの)のおかげで急にユーザーが増加するのです。これによって突然サーバー負荷が上がり、最悪の場合は落ちます。1度落ちるとGREEやモバゲーによって数時間はサービスを止められてしまうので、大量にやってきたお客を逃してしまいます。バイラル効果によって急激に増加したお客を捕まえて初めてソーシャルゲームは利益が出せるようになるものですので、それに備えてサーバーは常に余裕を持っておかなくてはなりません。クラウドなら1~3時間でサーバーを追加して稼働させることも可能ですが、その3時間の間に落ちてしまったらもう終わりとなってしまいます。
スタッフについては、新機能の追加やイベントの追加やカードなどコンテンツの追加をどんどん行うために常駐スタッフが絶対に必要です。イベントや追加コンテンツをきっかけに課金をするユーザーも多いですし、逆に更新されてないと思うと他のゲームに逃げてしまうユーザーも多いです。不具合があった時だけ対応すればいいじゃないかというクライアント様も多いのですが、その程度の運営しかしなかったとしたら2週間後には閑古鳥が鳴いているでしょう。
こちらはピンきりですが、最低でも月に100万円ぐらいは使って欲しいのが本音です。
ソーシャルゲームのプレイヤーはライトゲーマーなので、自分からゲームを探しに行かない人がほとんどです。ゲームの公開直後は新着リストに掲載されるのでお客がやってきますが、1週間程度経過して新着リストから外されるとお客が全く来なくなります。ある程度のユーザー数がないとバイラル効果も期待できません。ガンガン宣伝していただかないとゲームが忘れ去られてしまいます。
宣伝は当然モバゲーやGREE内に出してください。ユーザーはそこにたくさんいるのですから。雑誌など他の媒体は効率が悪すぎるのでお勧めしません。モバゲーやGREEのページにちょっとリンクを貼るだけのことでもかなりの広告費が必要だったりしますがそこは必要経費と割りきっていただくしかありません。
月で30万円~5億円。
幅がありすぎると思われるでしょう。ネトゲですのでユーザーは人口のおおいゲームに自然と集まってくるのでかなり両極端な結果になりやすいです。95%くらいのゲームは開始1か月で閑古鳥が鳴いてしまいます。そうなったらせいぜい月50~300万円程度の売上で運営費で赤字なので早めに撤退しましょう。逆に残りの5%に入れたらはっきり言ってウハウハです。私はよくクライアント様に20本作れば1つは大ヒットしてその1つで他の19本の赤字は余裕で補填できるので、同時に20本、あわよくば50本ぐらい作りましょう、同業他社を紹介しますよと持ちかけるのですがいまだにのってきたクライアント様はいません。それをやると10億円以上の予算になるので当然ですけどね。レベニューシェアを受けてくれる会社がほとんどないのはハズレ率が高すぎるからです。
最後によく聞かれる質問への回答。サードパーティのゲームに優しいのはGREEです。制限事項とか裏ルールがすくなくてやりやすいです。ヒットしなくてもほそぼそと生き残っているゲームが意外とあります。モバゲーはサードに厳しいです。独自の判定基準を持っていて、駄目だと思ったゲームは即切り捨てます。そのかわり大ヒットしたゲームには優遇処置をしてくれるので超有利です。GREEはそういうのほとんどありません。
あんなヘボいゲームにも苦労があるんだね。 大したリスクも無いかと思ってたらそうでもないんだな。
随分ぼったくってるようだけどどういうことなの。うちが零細で仕事来ないだけなの。 この半分ぐらいで細々とやってます。そういうところがほとんどだと思うんだけどなあ…。
プログラマーの腕もピンキリだからね、倍じゃなくもっと差があってもいいくらい。
えー。現実と数字が違いすぎてどうしたら良いやら。サーバーは大ヒットしない限りそんなにかからないよ。そしてまず大ヒットなんてしない。
しかし、大ヒットしないと思ってサービス開始するやつあ居ないだろう そこは営業の腕の見せ所なのでは
ゲームだろうと何だろうと、サーバーの維持費50万が最低ラインなのは同意
そんなにかからないよ…と思ったけど管理者の人件費も入ってるのか?
ああ、ごめん、コミコミです。
突っ込みたくてしょうがないが、鵜呑みにするなとだけ言っておくか
こんなもんじゃないかなー。 もっと安くできるわボケ、ってひとは教えて下さい。 丸投げしますからw