2011年7月20日 19時13分
世界文化遺産に登録された「平泉」(岩手県平泉町)の推薦書作りに携わった専門家委員会は20日、最終会合を開き、「平泉の価値は登録された資産にとどまらない」として、奥州藤原氏の居館「柳之御所遺跡」など5資産の追加登録を目指す方針を確認した。県が改めて検討組織を設置し、追加登録へ向けた手法を研究する。
平泉は金色堂で知られる中尊寺など6資産で推薦されたが、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会は6月に柳之御所遺跡を除外して登録を決定。08年の登録延期に伴う見直しでも別の4資産の再推薦を断念していた。登録が決まったのは「浄土思想の表現」に強く関連する5資産に限定されたため、12世紀の政治・行政の拠点だったことなども踏まえ、平泉の持つ価値の幅広い認定を求めることにした。