切ってもよい脳の部位って?① ~silent area、ロボトミーなど 再編版
テーマ:脳のはなし最初に言っておきたいのですが、
切ってもいい部分など、人間の脳にある訳がない!
と、
基本的には思っています。
ただし、我々はどうしても人の脳を切らねばいけない職業です。
脳内にできた腫瘍をとる。
血腫をとる。
脳室から髄液をひくためのチューブを刺す。
いずれも脳にある程度の傷をつけなければいけません。
そういった際になるべく、
麻痺だとか明らかな障害を残さないようにしなければいけません。
そこで、
傷つけても障害が出ない、とされているエリアから脳に割って入るわけです。
これを silent area、 日本語では沈黙野とそのまま訳します。
昔の漫画のヒーローが言っていたのを思い出しますね。
「一般人は脳の30%しか使いこなせない」みたいなことを。
さて、
一般にこのsilent areaはどことされるのでしょうか?
有名なものは二つでした。
ひとつは劣位半球の前頭葉です。
劣位半球は多くは右ですね。
左利きの人の場合は左半球だったりすることもあります。
下図を参考にしてください。
もうひとつは側頭葉極といって側頭葉の先端です。
この二つはかつてから、
手術の際に切り落としてしまってもあまり問題はない!とされてきました。
視野の確保のために、
なんてことで動脈瘤の手術の時などに前頭葉をばっさり切り落としてしまうような脳外科医も中にはいるそうです。
しかし、、、、
これってほんとにいいんでしょうか?
結論から言うと、やはり、いいはずないのです。
ちょっと話がそれますが、
前頭葉を切る!もしくは壊す!
という意味で、最も有名で悪名高い手術がありました。
それは
ロボトミー
と言われる手術です。有名なのでどこかで聞いたことがある方が多いのかもしれません。
悪魔の手術と後に呼ばれますが、
精神病患者がおとなしくなる!ということで
統合失調症などの精神病患者に対して、
昔は平然と行われてきた手術です。
考案者とされるモニス医師はこの手術でなんとノーベル賞まで受賞しています。
当時は大変もてはやされアメリカのウォルター医師はアイスピックとノミを使った同手術を3000人以上に施術したとされています。
アイスピックとノミというだけで、なんだかぞっとしますよね。
実際、
ノミでアイスピックを眼窩のあたりから打ち込んで前頭葉を壊すといった手術だったようです。
今の時代から考えると、なんて乱暴な手術なんだろうと思いますが、
一昔前には平然とやられていた手術なので驚きですね。
このせいでウォルター医師は最も残酷な医者として、
悪名名高いナチスのメンゲル医師と同じように語られることが多いようです。
下図
最近、ロボトミストという本が出版されましたね↓
さて、こういった手術をするとどうなるのか?
今分かっている時点での前頭葉の機能とともに次回へ続きます。
また、もう一つのsilent areaとされていた側頭葉極に関してもまた次回。
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1 ■無題
ペタありがとうございました。
早速お邪魔してしまいました(;・∀・)
なんかすごく興味深い記事です~
またお邪魔しますね