絵の向こう側にある思いを読み解く
『日曜絵術館』
本日の1枚は
『長い雨』
季節が次の季節へと移り変わるためには、
その季節の空気を持っていってもらわなければいけません。
その仕事をしてくれている、
それはいつも雨。
8月の暑い陽射しが時折残る
9月は実り多くなる秋への変化の準備期間。
季節の衣替えのために
自然は分け隔てなくこの地を冷まします。
雨で。
しとしとと。
自然はいつも素直さを持って語りかけます。
現代人はいつも自然から生み出されないものの中に浸かります。
ひっそりと佇む並んだ裏路地の建物。
その中を自分以外は目に入らず、話し込む人。
全ては風景なのか。
そこに続く長い一本道は、
ただ歩くためのものでない。
そこに降り注ぐ雨もまた、ただ降っているのではない。
次の季節のために変わろうと
変化を助長する季節ごとの雨のごとく、
もっと自分以外に目を向けるための
道のりなのだ。
それは一本の真っ直ぐな単純な道。
その上をただ歩くだけではもったいない。
本日の一枚。
昨日
おととい
09月15日