米航空ショー事故 死者9人に
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米航空ショー事故 死者9人に

9月18日 5時41分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

アメリカ西部、ネバダ州で行われた航空レースで小型機が墜落した事故は、亡くなった人の数が9人に増えました。現場では政府の調査チームによる原因についての本格的な調査が始まり、地元からは、安全への配慮が足りなかったのではないかとの声も上がっています。

この事故は、ネバダ州リノ郊外で開かれていた航空ショーで16日、航空レースに参加していた1人乗りの小型機が観客席の付近に墜落したもので、地元の警察などによりますとこれまでにパイロットと観客の合わせて9人の死亡が確認され、50人以上がけがをしました。けが人のうち17人は、重傷だということです。一夜明けた17日、NTSB=国家運輸安全委員会の調査チームが現地に到着し、機体や、ショーの運営に問題はなかったのかなど、本格的な調査を始めました。この航空レースは、1964年に始まった歴史のあるレースで、航空機が地面すれすれを時速800キロを超えるスピードで飛ぶスリルが人気を呼び、毎年、世界中から多くの航空ファンが訪れています。一方で、事故も後を絶たず、4年前には3人が一度に亡くなるなど過去に19人のパイロットが死亡しています。観客が事故で死亡したのは、今回が初めてです。主催者側は、機体の整備状況やパイロットの健康状態など入念なチェックを事前に行ってきたとしていますが、今回の惨事を受けて地元の市民からは、スリルを優先するあまりに安全への配慮が足りなかったのではないかといった声も上がっています。主催者のホームページによりますと、ネバダ州リノ郊外の航空レースは、飛行機のタイプ別に7つのクラスに分かれています。このうち、事故が起きたのは「無制限クラス」といわれる、主に第2次世界大戦期の戦闘機を使用するクラスで、最高時速が800キロを超え、大会の中でも最もスピードが速いレースです。コースは一周が13キロメートル余りのだ円形で、目印となる高さ15メートルほどのポールが数か所に立てられ、出場した飛行機は羽根と羽根がぶつかるほどの近さで低空を飛行して順位を競うということです。