大阪拘置所(大阪市都島区)で勾留中の聴覚障害がある男性被告(59)=殺人などの罪で起訴=と面会した知人に対し、拘置所が手話を禁止していたことがわかった。本来は拘置所側が手話の分かる職員を立ち会わせたり、手話通訳人を手配したりするが、大阪拘置所は筆談を求めていた。大阪矯正管区は15日付で改善指導したという。
大阪拘置所によると、知人が計約40回面会に訪れた際、手話を認めなかったという。同拘置所には手話のできる職員がいなかったといい、大阪矯正管区は「体制が不十分だった」として指導したとみられる。
大阪拘置所総務部の谷本繁三調査官は「手話による面会は必要ないと判断したが、(知人に)十分な説明をしなかった。今後は事前に面会日を打ち合わせるなどして対応したい」と話している。知人は朝日新聞の取材に「早急に是正してほしい」としている。(岡本玄)