福島県は17日、県南部や会津地方で収穫したコシヒカリなどの一般米の放射性物質を調べた結果、サンプルすべてで放射性セシウムは検出されなかったと発表した。これで同県矢祭町と会津坂下町で一連の検査が終わり、両町からは一般米の出荷が可能になった。
東京電力福島第一原発の事故後、同県産の一般米の出荷ができるようになるのは初めて。
一般米の検査は収穫前にセシウム汚染の傾向をつかむ予備調査と、収穫後に出荷の可否を判断する本調査の2段階。本調査のすべての調査地点で検査がクリアできた市町村に限り、その市町村は全域で出荷が可能になる。この日発表された各地の本調査の結果で、矢祭町では本調査の対象となっている6地点、会津坂下町では17地点すべてが不検出で、国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を上回らなかった。
これまでの予備調査ではほとんどが不検出。1キロあたり200ベクレルを超えると本調査で重点的に調べることにしているが、この日まで1地点も超えた例はない。