九州厚生局麻薬取締部が、福岡市南区のアパートの一室から覚醒剤約650グラム(末端価格約5800万円)を押収していたことが、捜査関係者への取材で分かった。空港や港などでの輸送中を除き、保管場所での押収量としては九州で最大規模という。
捜査関係者によると、南区のアパートを15日に家宅捜索し、21袋に小分けされた覚醒剤のほか、数百本の注射器や電子計量器を見つけた。麻薬取締部は、部屋に出入りしていた福岡市西区福重5丁目の指定暴力団道仁会系組幹部、斉藤正吾容疑者(57)を覚醒剤取締法違反(営利目的所持)の疑いで現行犯逮捕した。
斉藤容疑者の自宅には別の道仁会系組員も出入りしており、麻薬取締部は道仁会関係者が組織的な密売に関与していた可能性もあるとみて調べている。