Googleが「みんなのビジネスオンライン」になぜ参画したのか?「みんビズ」で仕掛けた本当の狙い
昨日、Googleから驚きの新サービスの発表がありました。
独自ドメイン付きのホームページを無料で作成できるサービス「みんなのビジネスオンライン」(略して:みんビズ)
(2年目からサイト維持費とドメイン更新料金が必要)
実は「みんビズ」そのものはGoogleが提供しているのではなく、パートナー企業と連携して提供されています。
ホームページ作成のコアな部分は、「Jimdo」を利用しているようです。
「中小企業の課題であるホームページの作成を支援し、中小企業のビジネスチャンスを拡大することで日本を元気にしたい」というコンセプトなのですが、なぜGoogleがこのサービスに参画する必要があるのか疑問でした。
Googleには、既にGoogle Appsという企業が無料でGmailやカレンダーなどが使えるサービスを提供しており、その中にサイト作成ができるGoogle Sitesも含まれています。
どうみても今回の「みんなのビジネスオンライン」は、「Google Apps」の競合にあたる要素です。
そこにはGoogleが必死になって伸ばしていきたい戦略があると思われます。
それは、
「Google Adwordsの広告主を増やす」
ことではないかと推測されます。
Adwordsは、Googleの根幹となる大きな収益源です。
Facebookの登場で、Google検索そのものの雲行きが怪しくなってきました。
「検索をしなくても友達が薦める情報を見れば十分」
というソーシャルな流れが、Adwordsの広告露出にも影響を及ぼします。
もちろん、Google+でソーシャルな要素をGoogleも取り込んでいってますが、今までのように一人勝ちの時代は終わったと言えるでしょう。
そうなってくると、少しでも表示する広告を増やしていかなければいけません。
そのために広告主の確保は、最大の課題なのです。
「みんなのビジネスオンライン」の特典の1つとして、Adwordsの無料クーポン5000円分があります。
今までホームページを持っていなかった未開拓の中小企業にAdwordsの広告を出してもらう!
これが、「みんなのビジネスオンライン」にGoogleが参画する大きな理由であると思います。
最近では、Googleのイノベーションの象徴であった「Google Labs」の終了が発表されたり、Google AppEngineの料金が値上げされるなど、今まで余裕があったGoogleの面影が無くなりつつあります。
もしも、GmailやGoogleカレンダーなど今まで無料で使えていたGoogleのサービスが有料になることがあれば、それは恐ろしい結末です。
そんなことが無いように、Googleには「みんなのビジネスオンライン」だけでなく、ソーシャルな部分でも頑張ってほしいと思います。
それでは、また!
※この記事は、あくまでもGoogleの狙いを筆者が考察した内容です。
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