韓国 大規模停電で政府が謝罪
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韓国 大規模停電で政府が謝罪

9月16日 18時18分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

残暑が続く韓国で、15日、電力の供給が追いつかず、全国で大規模な停電が起きて混乱が広がったことを受け、韓国政府は、16日、担当の閣僚が謝罪し、節電などを通じて電力の確保を目指す考えを強調しました。

韓国のチェ・ジュンギョン知識経済相は、16日、国会の委員会に出席し、前日に全国の家庭や事業所など212万か所で停電になったことについて「電力需給の状況が変わることを予測できず、予告なしに電力の供給を停止し、国民の皆様にご迷惑をおかけしたことを申し訳なく思う」と謝罪しました。そのうえでチェ知識経済相は、今後の対策として、公共機関や一般企業に対して節電を呼びかけるほか、夜間に余っている電力を利用して発電する全国7か所の揚水発電所から日中の間、いつでも電力を供給できるように体制を整備し、さらに、現在停止中の発電所の整備点検を急いで、できるだけ早く稼働を再開させるなどして電力の確保を目指す考えを示しました。厳しい残暑が続く韓国では、15日、日中の電力使用量の高まる時間帯に電力の供給が追いつかず、韓国電力は、安定的な供給を維持できなくなったとして、予告なしにおよそ5時間にわたって地域別に電力の供給停止に踏み切りました。韓国政府と韓国電力は、夏の電力需要のピークは過ぎたとして、10日から全国23の原子力発電所や火力発電所などの運転を一時停止し、整備点検を行っており、電力需要の見通しの甘さに批判が集まっています。韓国ではことしの夏、雨の降る日が多く、8月の全国の平均気温は24度と、平年とほとんど変わりませんでした。しかし、9月に入ると残暑が厳しくなり、15日までに30度を超えた日が、ソウルで6日、韓国南部のテグで9日など過去最高の暑さとなっています。これに加え、韓国では、旧盆の大型連休で先週末から操業を中断していた工場などが今週半ばから一斉に稼働を始め、電力の需要が急激に増えたものとみられます。