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最終更新:2011年9月17日(土) 7時58分

土砂ダム、満水の推定雨量超える

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 台風12号の被害に見舞われた紀伊半島では、土砂崩れでできた土砂ダムが決壊するおそれがあるとして、厳重な警戒が続いています。16日に降り始めた雨は一晩中、断続的に降り続き、一部の土砂ダムでは決壊するおそれがある推定雨量をすでに超えています。

 奈良県十津川村では、16日夜から非常に強い雨がずっと降り続けています。村には決壊のおそれがある土砂ダムが2か所あるため、役場では県や村の職員、国交省の職員ら、あわせておよそ40人が徹夜の警戒にあたりました。

 奈良県では、赤谷の土砂ダムがおよそ30ミリの雨が降ると決壊するおそれがあるとされてきました。16日午後11時の時点で、流域の累積雨量が31ミリと30ミリを超えたため、県は緊急の対策会議を招集しました。

 17日午前5時の時点で、107ミリまで累積雨量は増加しています。ただ、雨はこれまで乾いていた地面にしみ込んでいるとみられ、土砂ダムの水位は大きく上がったわけではなく、すぐさま決壊につながる様子ではありません。

 十津川村では16日午後、村長が土砂ダムの下流に位置する3つの地区の一部を災害対策基本法に基づいて警戒区域に設定しました。これは強制力を持つ避難命令にあたるもので、29人が避難所で夜を明かしました。

 また、およそ50ミリの雨で決壊するおそれがあるとされてきた奈良県野迫川村北股の土砂ダムも、午前1時の時点で54ミリの累積雨量を記録しました。

 およそ10ミリの雨で決壊するおそれがあるとされてきた和歌山県田辺市熊野の土砂ダムは、午前5時過ぎまでの累積雨量が85ミリと10ミリを大幅に超えましたが、いずれも決壊につながるような動きは確認できません。

 気象庁によりますと、雨は17日夜まで降り続くとみられています。和歌山・奈良など近畿南部では、降り始めからの雨量は250ミリを上回ると予想されています。

 16日夜、十津川町では避難の指示が徹底して行われました。住民の声を聞くと、晴れ間が出たときに一時帰宅したいということでした。明治時代の土砂ダムの決壊では、台風の上陸から何週間も経った後に下流部に大きな被害が出たということです。今しばらくは、安全な避難場所から動かな$$$3$H$,Bh0l$@$H9M$($i$l$^$9!#!J17日06:33)

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