3/10の夜明けごろに美和が私を起こして言った。
「陣痛が来たみたい。」 準備を始める。 といっても、食べ物とタオルとはさみと体温計と懐中電灯くらいか? ストップウォッチもあったほうがいいな。 布団などを汚さないためのシートも。 一階のリビングに暗幕を張って光が入らないようにした。 ここは産むことになるかもしれないし、おそらく産後しばらくは母子が生活するからだ。 我が家は二階建ての一軒家で、普段はみな二階で寝ているが、 産む場所は一階の風呂かリビングで、と考えている。 トイレが一階にしかないし、風呂もキッチンも一階だからだ。 階段の上り下りはなるべく無いほうがいい。 光が入らないようにするのは、母も子もしばらく強い光は避けたほうがいいからだ。 生まれたばかりの赤ちゃんは、これまでお腹を通してしか光に触れたことが無い。 眼も未発達だ。光を徐々に受けながら視神経が育っていく。 母体もルチンなどを失い目が弱っている。 細かいものを読まない、特に携帯やパソコンモニターなどを見ない、強い光を見ない、ということは 眼のその後を大きく左右する。 よく「お産をすると眼が悪くいなる。」という人がいるが、それは正しくない。 お産のときに正しい処置をしないので、眼が悪くなってしまうのだ。 眼を悪くせずにお産を経過する方法はある。 まずは強い光を当てないことだ。 太陽光はもちろん、蛍光灯の光も、100wくらいの電球も強い光だ。 ろうそくの光くらいでいいのかもしれない。 日本でも戦前は一ヶ月くらい窓の無い小屋に籠もる習慣があったそうだし、 世界中の民族の中にそういう知恵があった。 現在のお産を見れば医者や介助者が見やすいようにという理由で強い光を浴びせられた中で出産する。 これは赤ちゃんの精神面にもよくない。 生まれ出るときに大きなショックを受ける。 まぶしい中に引きずり出されては、恐怖体験になってしまう。 暗い静かな中にゆっくり、ひっそりと生まれ出るべきなのだ。 生まれてからもしばらくは暗い中で生活をする。 母の眼が回復し、子の眼がある程度出来上がってから徐々に光に慣れていく。 そうした配慮が本当は必要なのだ。 というわけで、窓を全部覆ったが、とたんに青空が広がる。 これまで雨が続いただけに本当はうちの中に太陽の光を思う存分入れたいところだが、仕方ない。
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