Updated: Tokyo  2011/09/17 00:31  |  New York  2011/09/16 11:31  |  London  2011/09/16 16:31
 

「スポンジ・ボブ」など展開速いアニメ、子供の脳にマイナス-調査

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9月12日(ブルームバーグ):「スポンジ・ボブ」といった次々に場面が変わるアニメ番組を見る子供は、絵を描いたり、展開が比較的ゆっくりな教育的番組を見たりする子供に比べ、規則の順守や満足感の先延ばしされたりする際の行動が鈍いことが米国の調査で分かった。

  米バイアコムの子供専門チャンネル、ニコロデオンが放送するスポンジ・ボブを9分間見た4歳児の作業達成度は、同じ時間に絵を描くか、あるいは4歳の少年が登場する公共放送PBSのアニメ教育番組「カイユ」を見た子供の半分にとどまった。ペディアトリクス誌に掲載された論文の筆頭執筆者アンジェリン・リラード氏が指摘した。

  展開が速く非現実的な内容の番組は脳を過剰に刺激し、作業完了に必要なプロセスである実行機能の動作を難しくしているためだと、リラード氏は説明している。子供はまた、番組を見終わった後に登場人物を模倣し、集中できない可能性もあるという。親は幼児に見せる番組を決める際、内容とともに展開の激しさも考慮する必要があるとしている。

  米バージニア大学の心理学教授であるリラード氏は電話インタビューで、「この効果がどれだけ続くか分からない」とした上で、「子供はすぐに元に戻るかもしれないが、間違いなく視聴した直後は、難しい作業に対して強い影響を及ぼす」と分析した。

  同誌に掲載された論評を執筆したシアトル・チルドレンズ・リサーチ・インスティチュートのセンター・フォー・チャイルド・ヘルス・ビヘイビア・デベロップメントのディミトリ・クリスタキス所長は電話インタビューで、「これらの子供の脳は刺激で疲れ、何らかの集中を求められることへの対応が難しくなった」と説明。「全ての番組が同じというわけではない。テレビを見ないことではなく、適切な量と適切な番組の種類が問題となる」と指摘した。

記事に関する記者への問い合わせ先:Nicole Ostrow in New York at nostrow1@bloomberg.net.

記事に関するエディターへの問い合わせ先:Reg Gale at rgale5@bloomberg.net

更新日時: 2011/09/12 14:42 JST
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