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2011年9月16日23時42分

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土砂ダム下流の警戒区域広がる 和歌山・奈良

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 台風12号で被災した奈良県南部や和歌山県南部で大雨に対する厳戒態勢が続いている。奈良県五條市、同県十津川村、同県野迫川(のせがわ)村、和歌山県田辺市の2市2村は16日午後、土砂ダム決壊時に被害が予想される地域を「警戒区域」に設定。住民の立ち入りを原則禁止し、避難の徹底を呼びかけている。

 警戒区域が設けられたのは、田辺市熊野(いや)地区▽五條市大塔町の赤谷、宇井、清水地区▽野迫川村の北股地区▽十津川村の長殿、宇宮原(うぐわら)、上野地地区。災害対策基本法に基づき、無断で立ち入った場合は、10万円以下の罰金または拘留が科される。

 国土交通省近畿地方整備局によると、田辺市熊野地区の土砂ダムでは、16日午後に累積雨量が決壊のおそれがあるとされた10ミリを超えたが、同日夜の段階では水位に大きな変化はみられない。一方、五條市大塔町の赤谷地区では夜になって徐々に水位が上昇し始め、累積雨量も決壊のおそれがあるとされた30ミリを超えた。

 同整備局は、赤谷地区の土砂ダムについて、16日午後に排水路設置のための緊急工事に取りかかる予定だったが、雨のため作業は中止された。また奈良県警も行方不明者の捜索を打ち切るなど、復旧・捜索活動に支障が出ている。

 川の氾濫(はんらん)に対する警戒も厳しくなった。和歌山県那智勝浦町では、那智川に流木や岩が流れ込み、川幅が狭くなっているため、陸上自衛隊が川底にたまった土砂を重機で取り除いた。同県新宮市の熊野川河口付近では一部でのり面が崩落したため、同整備局が石を詰めた袋を設置する応急工事を進めた。

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