15日午前7時10分ごろ、福岡県遠賀町鬼津のレンタカー会社駐車場で、軽トラックの運転席で男性が首から血を流しているのを通行人が見つけ110番した。男性は北九州市若松区高須東3丁目、職業不詳野田晋也さん(40)で、首に銃で撃たれたような傷痕があり、意識不明の重体。
事件後、レンタカー会社の関連会社社長(49)が行方不明となり、県警折尾署が捜索したところ、午後2時40分ごろ、現場から約5キロ離れた同県岡垣町の霊園内に駐車中の軽乗用車内で、社長が頭から血を流して死んでいるのが見つかった。同署は社長が野田さんを銃撃した後、自殺したとみている。
県警によると、野田さんが発見された軽トラはレンタカー会社の車。野田さんには左首から右首にかけて銃弾が貫通したような傷があり、運転席側の窓ガラスが割れていた。県警は助手席側から至近距離で銃撃されたとみている。野田さんには金の貸し借りをめぐるトラブルがあり、折尾署には昨年から今年2月にかけ、複数の知人から相談が寄せられていたという。
社長の遺体は右手に回転式拳銃を持ち、頭を銃弾が貫通していた。社長は事件との関与をほのめかし、会社経営について記した遺書とも取れる内容のメモをレンタカー会社事務所に残していた。県警は野田さんと社長の間に何らかのトラブルがあったとみて捜査している。
銃撃現場は遠賀町役場から北へ約2・5キロで、工場や民家が点在している。
=2011/09/16付 西日本新聞朝刊=