2011-09-16
戸田先生「おカネのないのが創価学会の自慢だ」
私が入会した頃の創価学会は、おカネにはむしろ、恬淡(てんたん)としていて、おカネのかからない宗教だった。戸田城聖第二代会長は、「おカネのないのが創価学会の自慢だ」といい、「我が宗は賽銭箱(さいせんばこ)など置いていない。他の教団はおカネにまつわるトラブルが絶えない」と金権体質にまみれた他の新興宗教を公然と批判していて、おカネが一銭もかからない宗教でありながら現世利益がもたらされるというのが、創価学会だった。
戸田氏が、1957(昭和32)年3月本部幹部会で、次のように幹部を戒(いまし)めたという記録も残っている。
「宗教でカネ儲(もう)けするぐらい簡単なことはないのだぜ。お賽銭を上げろというのだよ。インチキ宗教のやり方は、功徳をもらうには元手がいる、だからカネを出して神を拝めば、倍にも3倍にもなって出てくるから出せ、出せというのだよ。そういうことをして信者を騙(だま)してカネを取る。
このくらい、世の中に簡単なことはない。やりたければやってもよいが、必ず地獄へ行くから、やってみたまえ。それがいかんというのが、私の精神なのだ。
そうすると困ることが一つあるのだ。仏教のうえからいって日蓮大聖人様の御書を読んでもはっきりするし、釈迦(しゃか)の学説を聞いてもはっきりするが、『お布施(ふせ)を出せ』ということがある。大聖人様は、お布施は出せとはおっしゃらない。
しかし、法華経の行者を供養(くよう)した者には功徳があるとおっしゃっている。そうすると、出さねばならないような気持ちが出てくる。どうだね。これが邪宗教の起こるもとになってくる。悪いことをするやつは、この原理だけ使うのだ。日蓮大聖人様でない者が、大聖人様のような顔してカネを集めるから邪宗教だろう」
【『黒い手帖 創価学会「日本占領計画」の全記録』矢野絢也〈やの・じゅんや〉(講談社、2009年)】