金大講師が科研費不正取得
金大講師が科研費不正取得
計1600万円報告書のデータ捏造
金沢大は25日、医薬保健研究域の40歳代の男性講師が、計画書に虚偽の記載を行ったり、報告書の研究データを捏造(ねつぞう)したりして、文部科学省の「科学研究費補助金」(科研費)を繰り返し不正に取得していたと発表した。不正取得は2000年度から計5回、延べ10年間にわたり、補助金の総額は計1694万円に上るという。同大は同日付で男性講師を懲戒解雇処分とし、山本博・研究域長と松井修・医学系長の2人を口頭注意とした。
文科省によると、科研費の報告書に虚偽のデータを使ったケースは「聞いたことがない」としている。
金沢大などによると、男性講師は、血栓を起こしやすくなる「抗リン脂質抗体症候群」について研究、00年度から2年間の科研費の申請を繰り返し行い、支給を受け続けていた。この際、マウスの中の異物(抗原)を抗体が認識できるかどうかの実験で、実際には実験を行っていないにもかかわらず、認識できたとデータを捏造(ねつぞう)し、報告書に記載していた。
同大の調査に対し、男性講師は、「最初の研究期間に思ったデータが得られなかったため、捏造(ねつぞう)を続けた」との趣旨の説明を行い、「業績を出さないといけなかった。申し訳ないことをした」と話しているという。男性講師は、科研費を返還する意向を示しているという。
桜井勝(しょう)副学長はこの日、記者会見し、「科研費の根幹を揺るがしてしまい、誠に申し訳ない」と謝罪した。
「個人特定される」研究内容公表せず
金沢大講師の科研費不正取得問題を巡り、同大は、講師の行っていた詳しい研究内容について、「個人が特定される」として公表しなかった。
報道陣は、研究内容の公表を再三求めたが、桜井副学長は「学内の公表基準では、(個人の特定につながる情報でも)出す場合はあるが、今回は、一般社会に対する影響は低い」として非公表とした。
(2011年3月26日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ishikawa/news/20110326-OYT8T00047.htm
税金返せ!虚偽データ記載で講師解雇、10年で1600万円
2011.03.26
金沢大は25日、医薬保健研究域医学系の40代の男性講師が10年間にわたり、実際に行っていない実験データを科学研究費補助金(科研費)の実績報告書などに記載し、計1694万円の交付を受けていたとして懲戒解雇した。
金沢大によると、講師は「実験で思うような結果が得られなかった。業績を上げるため、研究費が必要だった」と話し、全額返還する意向を示しているという。大学は「私的流用はなかった」としている。
講師は血液内の細胞同士の相互作用に関して研究、科研費を受け取っていた。2000年度から10年度まで、虚偽の実験データを記載した報告書などの提出を繰り返していた。
昨年7月、金沢大の研究員が講師に研究内容を問い合わせたところ、講師が「研究は実際には行っていない」と打ち明け、発覚した。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110326/dms1103261540013-n1.htm
計1600万円報告書のデータ捏造
金沢大は25日、医薬保健研究域の40歳代の男性講師が、計画書に虚偽の記載を行ったり、報告書の研究データを捏造(ねつぞう)したりして、文部科学省の「科学研究費補助金」(科研費)を繰り返し不正に取得していたと発表した。不正取得は2000年度から計5回、延べ10年間にわたり、補助金の総額は計1694万円に上るという。同大は同日付で男性講師を懲戒解雇処分とし、山本博・研究域長と松井修・医学系長の2人を口頭注意とした。
文科省によると、科研費の報告書に虚偽のデータを使ったケースは「聞いたことがない」としている。
金沢大などによると、男性講師は、血栓を起こしやすくなる「抗リン脂質抗体症候群」について研究、00年度から2年間の科研費の申請を繰り返し行い、支給を受け続けていた。この際、マウスの中の異物(抗原)を抗体が認識できるかどうかの実験で、実際には実験を行っていないにもかかわらず、認識できたとデータを捏造(ねつぞう)し、報告書に記載していた。
同大の調査に対し、男性講師は、「最初の研究期間に思ったデータが得られなかったため、捏造(ねつぞう)を続けた」との趣旨の説明を行い、「業績を出さないといけなかった。申し訳ないことをした」と話しているという。男性講師は、科研費を返還する意向を示しているという。
桜井勝(しょう)副学長はこの日、記者会見し、「科研費の根幹を揺るがしてしまい、誠に申し訳ない」と謝罪した。
「個人特定される」研究内容公表せず
金沢大講師の科研費不正取得問題を巡り、同大は、講師の行っていた詳しい研究内容について、「個人が特定される」として公表しなかった。
報道陣は、研究内容の公表を再三求めたが、桜井副学長は「学内の公表基準では、(個人の特定につながる情報でも)出す場合はあるが、今回は、一般社会に対する影響は低い」として非公表とした。
(2011年3月26日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ishikawa/news/20110326-OYT8T00047.htm
税金返せ!虚偽データ記載で講師解雇、10年で1600万円
2011.03.26
金沢大は25日、医薬保健研究域医学系の40代の男性講師が10年間にわたり、実際に行っていない実験データを科学研究費補助金(科研費)の実績報告書などに記載し、計1694万円の交付を受けていたとして懲戒解雇した。
金沢大によると、講師は「実験で思うような結果が得られなかった。業績を上げるため、研究費が必要だった」と話し、全額返還する意向を示しているという。大学は「私的流用はなかった」としている。
講師は血液内の細胞同士の相互作用に関して研究、科研費を受け取っていた。2000年度から10年度まで、虚偽の実験データを記載した報告書などの提出を繰り返していた。
昨年7月、金沢大の研究員が講師に研究内容を問い合わせたところ、講師が「研究は実際には行っていない」と打ち明け、発覚した。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20110326/dms1103261540013-n1.htm