判読不能な文字を書くキーボード世代の子どもたち(上)

文字を書かない時代に文字を書けない世代、キーボードに使い慣れ

 「あー、書きたくない」「私の字、誰も読めないのに、これ絶対に書かなければいけないですか」

 ソウル市蘆原区のA小学校。夏休み中だが、特別授業のために登校した4‐6年生の児童20人に、本紙の過去記事を配り「できる限り丁寧に写して書いてみるように」と指示した。制限時間は10分。

 大部分の児童は、文字を書くこと自体を面倒がった。1行書くごとにため息をついたり、1行をやっとの思いで書く児童もいた。ソウル市江南区のB中学校でも状況は同じだった。「パソコンで打てばいいのに、どうしてわざわざ手で書かなければいけないのか」と抗議する生徒もいた。

 本紙の取材チームは、1991年にソウルのA小学校4年生と6年生、B中学校1年生が書いた手書きの文集を入手した。当時はコンピューターが一般化しておらず、「手書き」が当たり前の時代だった。最近の子どもだちが書いた文字と比較すると一目で分かるほど、文字の違いが見られた。

 本紙は20年前と現在の児童・生徒たちの文字を書く能力を比較するため、大韓文字検定教育会に文字の評価を依頼した。正確な判別のため、大韓文字検定教育会側には、字の上手下手にかかわらず、無作為に25件を選んで評価してもらった。その結果、20年前のA小学校とB小学校の平均は両方とも86点。現在の児童・生徒たちの文字は、それぞれ26.7点(A小)と37.9点(B中)だった。

何と書いてあるのだろうか? 2011年、ソウル市蘆原区のA小学校5年生の児童が書いた文字。本紙の過去記事を書き写したものだが、全く判読できない。書写した文章は次の通り。「保健社会研究院は今年1月、韓国のホームレスが1万7815人に達した、と発表した。06年以降の4年間に相談センターを訪れたホームレスを調査した結果、40代の男性が35%で最も多かった」

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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