中国首相“欧州各国を支援”
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中国首相“欧州各国を支援”

9月14日 19時30分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

中国の温家宝首相は、アメリカの景気減速やヨーロッパの信用不安が世界経済に与える影響に懸念を示すとともに、財政赤字に苦しむヨーロッパ各国に対し、国債の購入など支援を進めていく考えを示しました。

これは、温家宝首相が14日、東北部の遼寧省大連で世界の政財界のリーダーなど、およそ1600人が参加して開かれている「世界経済フォーラム」で行った演説で述べたものです。温首相は、この中で「世界経済はゆっくりと回復しているものの、不安定性と不確実性が増している」と述べ、アメリカの景気減速やヨーロッパの信用不安が世界経済に与える影響に懸念を示しました。このうち、世界経済の大きな懸念材料となっているヨーロッパの信用不安について、温首相は「われわれは支援の手を差し伸べたいと何度も表明しており、引き続きヨーロッパへの投資を拡大したい」と述べ、財政赤字に苦しむヨーロッパ各国に対し、国債の購入など支援を進めていく考えを示しました。またアメリカについて、温首相は「正しい経済政策を実行することで、財政と金融の安定を保ち、投資する側の利益と信頼を守ってほしい」と述べ、世界最大のアメリカ国債の保有国として注文をつけました。一方、中国経済の先行きについてはインフレ懸念や深刻な所得格差を念頭に、「発展過程の不均衡が依然として際立っており、長期的に見ると高い成長を維持することは、ますます難しくなっている」と述べ、今後内需を拡大することで高い成長を保ちたいという考えを示しました。