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【コラム 撃戦記】

与えられたチャンプ・清水智信

2011年9月14日

 「チャンピオンは奪うものではない。強くなれば与えられるもの」。8月31日に行われたWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチで、清水智信(30)=金子=が3度目の挑戦で王座を奪取。金子健太郎会長が元東洋太平洋フェザー級王者の父・繁治氏(80)の言葉を引用して言った言葉だ。清水は繁治氏の理想の形で世界王者となったが、紆余(うよ)曲折の世界とりでもあった。

 福井・北陸高から東農大へ進み、アマ実績は全日本選手権で準優勝とアテネ五輪強化指定くらい。特別にパンチが強いわけでもない。「プロ向きではない。せいぜい頑張って全日本がいいとこだ」といわれた。

 金子会長はその清水を「将来は必ず世界を狙える」と、2007年4月にタイでWBCフライ級王座へ挑戦させた。翌年7月には内藤大助(宮田)に挑戦させたがKO負け。いずれも経験不足が原因だった。だが、日本王座を4度防衛しての3度目は「今回はこれまでと違うよ」とばかりに王座を返上、万全の態勢だった。

 「チャンピオンは作るもの」という、疑問を抱く世界戦カードも多いが、清水には格言に負けない王者になってほしい。 (格闘技評論家)

 

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