最終更新: 2011/09/14 02:13

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フランス核関連施設爆発事故 フランス政府は「収束宣言」も、一部市民から不安の声

フランス南部の放射性廃棄物の処理施設で12日、作業員5人が死傷する爆発事故が発生した。原因究明が進む一方、周辺国には不安が広がっている。
運営会社ソコデイ社のウェブサイトでは、「ここに見えるのは、原子力施設で使用した金属です。これらの保守・管理などに使用された機械は、ここで処理されます」と紹介している。
これは、12日、爆発事故で作業員1人が死亡、4人が重軽傷を負ったフランス南部マルクールにある「廃棄物集中処理センター」を紹介する映像。
爆発は、核関連施設で使用された低レベルの放射性金属廃棄物を溶かす溶融炉付近で起きた。
フランスのコシウスコモリゼエコロジー相は「モニタリング調査でも、工場内部だけではなく、外部への放射能漏れも一切ありません」と述べた。
IAEA(国際原子力機関)フランス政府代表部のマンギン大使は「これは『産業事故』であり、『原子力事故』ではありません」と述べた。
この事故を受け、フランス政府やIAEAは、「放射能漏れは確認されなかった」と発表した。
事故からおよそ4時間しか経過していない日本時間12日午後11時には、「事故は完結した」と、収束を宣言した。
しかし、一部の市民からは、不安の声も上がった。
マルセイユ市民からは、「チェルノブイリの事故と同じように、現段階では何が起こっているのかわからない」、「日本での事故を考えると、今回の事故も重大な事故になる可能性もあるのでは」との声が聞かれた。
事故が起きた核関連施設は、住宅街からわずか数kmの地点にある。
この施設がある地区には、運転を停止し、現在解体中のフェニックス高速増殖炉や、プルトニウムを混ぜたMOX燃料(混合酸化物燃料)製造工場など、多数の核関連施設が集まっていて、日本でいえば、茨城県の東海村にあたるような地区だという。
今回の事故を受け、13日、東海村の住民は、「不安だよ。不安だけれども、だって、皆さん『不安...』って言うけれど、電気を使わないでいられるの?」、「東海村に長年住んでるから、別に、そういうあれ(不安)はないんですけど、やっぱり危ないからね。なければないに、こしたことはないでしょうけど」と話した。
今回、事故が起きたこの施設を実際に訪れたことがあるという細野豪志原発事故担当相は「放射性物質を扱う施設の中でいうと、比較的ですね、いろんな意味でのリスクの少ない施設なんです。ですから、この施設の火事が起こったから、例えば再処理とか高速増殖炉のあり方が、何か大きく変わるということではなくて」と述べた。

(09/13 18:06)


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