ロンドン(CNN) 英ロンドン近郊のベッドフォードシャーで12日、最長15年間にわたり奴隷状態の生活を強いられていたとみられる男性24人が警察に保護された。容疑者5人が逮捕され、取り調べを受けている。
男性らは英イングランド地方や東欧出身。食事や住まいを与えるとの約束で車上生活者の集まるキャンプ場に誘い込まれ、劣悪な環境で重労働を強制されていた。男性の多くが餓死寸前の状態だった。地元警察幹部は「電気も水道もなく、散髪もせずに汚れた服を着て暮らしていた。労働に対して適切な報酬や食料も与えられていなかった」と話す。
警察は、脱出に成功したとされる被害者の通報を受け、長期間の内偵を続けた末、11日に現場の強制捜査に踏み切った。同国で昨年成立した「反奴隷」法に違反した疑いで男女5人を逮捕したが、このうち女性1人は出産間近の妊婦だったため、いったん保釈した。
残る容疑者は19~26歳の兄弟3人と、義理の兄弟に当たる33歳の男で、13日に出廷する見通し。警察はさらに2人の容疑者がいるとみて、行方を追っている。
地元警察によると、保護された25人のうち9人は、捜査への協力を断って収容先の病院を出た。そのほかの男性らは、当局の支援を受け入れる姿勢を示しているという。
捜査に協力した英人身売買センターによると、英国内では過去2年間に強制労働や人身売買のケースが1500件近く報告されている。昨年成立した法律では、無償労働を強制したとして有罪となった場合に最大14年の禁錮刑を科すことが定められた。