ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドン駐在しながら日本を見て感じること、思うことを書いていきました。東京に帰国し、今は日本のこと、引き続き欧州のことを書いています。堅苦しい文章がついつい多くなりがちですが、おいしいお店や旅行情報もぜひご覧ください

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鉢呂経産大臣が辞任した。正直、彼のことはよくしらない。一応、脱原発でTPPはあまり前向きでないということらしいとネットかツィッターで見た気がする。正直、鉢呂氏なんかどうでもいい。ただ、この問題は引き続き日本の政治・マスコミ、そして有権者における根深い問題を象徴しているように感じるので簡単に論評したい。

いずれにしても問題になっている発言は二つ。

“放射能つけるるぞ”(?)と“市の街”という発言が問題らしい。

まず、いろいろネットを見ていると“放射能をつけるぞ”発言は根拠に薄そうであるとうことである。もちろん、そもそもの発言が幼稚であることは言うまでもない。しかし、大の大人がそんな発言をするとは普通は考えられない。前後の文脈がもっとわからなければ判断できない発言であるのは明白だ。しかし、文脈に対する明確な報道は僕が知る限りはない。普通に考えれば判断しかねるというのが全うな判断だろう。

この件に関してマスコミによる都合のいい解釈か切り貼りである可能性が高いのではないかと僕は思っている。いつものパターンである。ワイドショーか週刊誌レベル(それぞれでももっとも低俗レベル)のネタを取り上げて閣僚の首クビを絞めるやりかた。昔からあったのかもしれないが、安倍内閣以降、特に顕著であるように思える。

そんなのに同調する有権者がそんなに多いのだろうか?だとすれば、最早日本は末期的レベルまで民度が落ちているといえるだろう。それとも、規制に守られているゆえにマスゴミの声がそんなに大きいのだろうか?それとも世界各国で一葉に起こっている政治のショービジネス化の影響であり日本固有の要因ではないのか?

いずれにしても、大臣の評価は政策とその成果を通して評価されるべきである。そして、数年後に内閣全体の評価として総括されるべきである。それでこそ任命責任を問うことができるのである。わずか数週間、数ヶ月でたわいもない根拠も薄弱な失言で自分が信頼して任命した大臣をクビにされては首相がまともに仕事をし、(硬直的で強固な組織を持つ)官僚や各種既得権益者と渡り合えるはずもない。彼らは常に強力なリーダーシップを持つ内閣・大臣を恐れている。なんだかんだいって強大なリーダーシップを発揮する内閣には逆らえないのは過去の事実が実証済みだ。(その意味では日本は官僚主導の国家ではない)しかし、安易にクビにされると分かれば大臣もまともに仕事はできまい。

また、“市の街”発言はたしかに福島県の人の気分を害する発言であったかもしれない。しかし、表現としては決して間違いではない。よくある比喩表現である。(若干ずれているとの批判はあってしかるべきだが、)むしろその悲惨さを伝えようとしているのだから、被災者に同情的とすらいえる。この程度の発言が問題視されるならばそれは言葉狩りでしかないと僕は考える。限定された表現しか使えない。口ではリップサービス以外は許されないとしたら、まさにそれは甘い言葉とパンとサーカスの政治にすぎなくなるだろう。時には厳しい現実を言葉にして国民や利害関係者に訴えていく。それが真の政治家の役目である。

もちろん、これは日本だけではない。オバマをはじめ多くの指導者が口先だけの甘い言葉で国民をだましている。しかし、真の政治家とはあえて厳しいことを言える政治家である。今の苦しみに耐えても長期的に人々のためになる政治を行える政治家である。世界中で政治がショービジネス化しているから仕方ない面はあるのかもしれないけれども。。。

誰も気分を害しない言葉しか発しない。真実を伝えない。そんな政治家が信用できるだろうか?(政治家でなくても仕事人として信頼できるだろうか?)我々は原発事故を通して改めて実感したはずだ。

もちろん、仕事ブリが悪く成果が出ていない かつ 言葉も傲慢で配慮に欠くならば マスコミは権力の番人としての力を発揮すべきだし、有権者はそれを支持すべきだろう。しかし、就任間もない経産大臣を上記のようなくだらない発言のみを捉えてその思想信条・政策を確認することもなく、またその仕事ぶりを判断する期間を与えるヒマもなくクビを飛ばすために全力で報道するマスコミに我々は大いに疑問を持つべきではないか?

僕は民主党支持者でも何もない。過去の記事を見てもらえば分かるがどちらかといえば自民党支持者である。しかし、どちらにしても、しょーもない言葉狩りや取るに足らないスキャンダルで閣僚のクビを飛ばすマスコミとそれを許す有権者の意識の低さを憂慮している。そんな状況が続くならば、衆議院の解散をなくして4年間は選挙に勝った政党に何があっても任せるとしたほうがいいくらいかもしれない。

我々にとって重要なことは仕事ができるかどうかである。私生活がどうとか、道徳がどうとかははっきり言って関係ない。それが大切だと思う有権者は自分の配偶者・家族・親戚・友人にそれを求めればよいだけの話である。そういった問題は身近なところから地道に啓蒙していけばよい。

ま、後任がいいか悪いかはよくわからないが枝野氏らしい。菅内閣の官房長官だから、TPPは当然賛成だろう。そして、原発対応で東電のふざけた対応とその官僚的組織の硬直性にてこずったはずだ。だから、電力の自由化に全力を尽くしてほしい。その二点を大いに期待している。

いずれにしても、延々と続くマスコミの揚げ足取りに乗っかるのはそろそろやめにしたほうがいい。ネットウヨクのみならずサヨクのみなさんも共闘し、野田内閣支持の遺憾を問わずマスゴミに電凸とやらをしていただきたいものである。今回の件に対する評価はいろいろあるかもしれないが、マスコミの権力を削ぐことこそが我々に与えら得た課題であることは間違いないというのは多くの人の共通認識であろうから、共闘できる部分ではネット発でも何発でもいいから、共闘したいものである。

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