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枝野氏起用は即戦力重視、党内融和より優先

読売新聞 9月13日(火)6時59分配信

枝野氏起用は即戦力重視、党内融和より優先
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読売新聞
 野田首相が鉢呂吉雄前経済産業相の後任に枝野幸男前官房長官を起用することにした決め手は、「即戦力」であるという点だった。

 首相は、発足したてで、つまずいた内閣の態勢を早期に立て直し、政策実現を図る考えだが、前途は多難だ。

 「考え直してもらえないか。私の他に適任者がいるはずだ」

 野田首相の周辺から11日、経産相就任を打診された枝野氏はこう答え、首相側に再考を促した。

 枝野氏は2009年の政権交代後、行政刷新相、民主党幹事長、官房長官などの要職を歴任し、「発信力」には定評がある。

 一方で、幹事長として率いた昨年の参院選惨敗や、菅内閣の失政の責任も負っている。枝野氏はしばらく「充電期間」を置く考えだった。

 しかし、首相も必死だった。民主党内では、挙党態勢構築に向けて、経産相に鉢呂氏と同じ旧社会党系から赤松広隆元農相や、旧民社党系の直嶋正行元経産相らを推す声もあった。だが、臨時国会は13日に始まる。鉢呂氏が東京電力福島第一原子力発電所事故をめぐる問題発言で辞任した以上、次の経産相も失言を繰り返すわけにはいかない。「首相の選択肢は限られていた。実際に原発事故を経験し発言が安定している閣僚経験者を選ばざるを得なかった」(民主党幹部)というのだ。

 枝野氏の固辞の姿勢を伝え聞いた首相は11日夜、枝野氏に直接電話した。

 枝野氏は、「『人口が減少する日本は、大きな経済成長はしない』というのが私の持論だが、それでよろしいか」と述べ、就任に条件を付けたが、首相はこう答えざるを得なかった。

 「それで結構だ」

          ◆

 一方で、政権発足以来、「党内融和」を旗印に掲げてきた野田内閣での枝野氏の起用は「危険な賭け」(民主党関係者)との見方もある。

 そもそも失政で退陣した内閣の官房長官が次の政権で入閣するのは異例だ。前原政調会長グループに所属する枝野氏は、小沢一郎元代表グループと最も距離を置く1人でもある。

 小沢グループの中堅議員は「同じ人間が重要ポストを順番に務めている。我が党は人材がいないとアピールしているようなものだ」と批判し、別の若手議員も「枝野氏は菅政権の『戦犯』ではないか」と憤りを隠さない。枝野氏の起用は再び民主党内の「親小沢対反小沢」の対立を引き起こす可能性もある。

最終更新:9月13日(火)6時59分

読売新聞

 

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