加護亜依　自殺未遂　六本木のマンションから病院へ

　１１日正午ごろ、東京都港区六本木１丁目のマンションで、元「モーニング娘。」メンバーの加護亜依（２３）が倒れていると、事務所関係者から１１９番通報があった。

　警視庁麻布署などによると、精神安定剤を飲んだとみられ、手首には切り傷があった。病院に搬送されたが、命に別条はないという。同日午前に、事務所関係者に「これから死ぬ」という趣旨の電話をかけていた。捜査関係者によると、本人に話を聴いたところ、「自殺を図った」と話したという。

　加護は６日、恐喝未遂で交際相手の飲食店運営会社代表、安藤陽彦容疑者（４４）が警視庁に逮捕された際、捜査員の要請で赤坂署に任意で同行。事件の参考人として事情聴取を受けていた。

　加護は安藤容疑者と倒れていたマンションで同居。安藤容疑者は、２０００万円を借りていた富山県の会社役員男性に対し「俺のバックには暴力団がいる」と脅し、借金を踏み倒そうとしたとして逮捕された。

　加護が倒れているのが見つかった超高級マンション、東京・六本木のアークタワーズイーストには、約３０人の取材陣が集まった。近隣にはテレビ朝日のスタジオやサントリーホールなどがあり、部屋は２５階建ての２４階の一室。入り口にはインフォメーションカウンターがあり、警備員も周囲の警戒に当たるなど、部外者を寄せ付けない雰囲気だった。

　加護が搬送された東京都渋谷区の日本赤十字社医療センターには、この日の夕方から約３０人の報道陣が集まったが、病院側は特に対応はしなかった。付近の住民には「何があったんですか？」と不安そうに尋ねる人もいた。

　加護が３年前から所属している芸能事務所メインストリームの伊藤和幸社長は１１日午後９時半ごろ、病院前で取材に応じた。

　加護の所属をめぐっては、同社と、恐喝未遂事件で逮捕された安藤容疑者がかかわっているとされる事務所との間でトラブルになっており、今回通報したのは、安藤容疑者側の事務所関係者とみられる。伊藤社長は「面会したかったが、面会制限がかかっているため会えなかった。誰が制限をかけたのか、明日（１２日）にも確認したい」と話した。

　「加護とは半年間、連絡が取れていない。電話もメールも返事が来ない。安藤に『本人が話したくないと言っている』と言われるだけ」とトラブルの一端を明かし、「（加護が）安藤の部屋にいたというのが信じられない。（安藤容疑者の逮捕後は）親のところに帰っているかと思っていた」と話した。この日は加護の母親にも連絡したが、つながらなかったという。

　過去の自殺未遂については「４年くらい前、モーニング娘。をやめた後、手首を切ったことがある。病院には行かなかったみたいです」と説明。自殺未遂の理由については「わからない。ひょっとしたら、安藤が好きだったんでしょう。逮捕がショックだったのでは」と推測していた。

　加護の今後のマネジメントについては「大人の責任があるので、まずは何を考えているか聞いてから。われわれがマネジメントする場合は、今回のことについて本人の会見も考える」と話した。