FUS 集束超音波治療

福岡徳洲会病院

Q&A

実際にお受けした質問例をQ&A形式で掲載しています。
FUSに関するご質問には女性スタッフ「FUSアドバイザー」がお答えします。
福岡徳洲会病院 女性FUSアドバイザー直通電話:tel.092-582-1133

FUSをもっと知りたい!
FUSの主な特徴は?
お腹を切らないで、MRIの画像をモニターしながら超音波を当てて筋腫を焼灼するのが大きな特徴です。
どういうしくみですか?
超音波を一点に集中させ、振動エネルギーを熱エネルギーに変換させることで筋腫を焼灼します。
虫眼鏡で太陽の光を集めて紙を燃やすようなしくみです。
実績はどのくらいありますか?
2004年に子宮筋腫の治療機器として米国FDA(米国食品医療品局/日本の厚生労働省)で承認され、世界で4,000例以上の実績です。日本では福岡徳洲会病院を含め数件の医療機関で導入されています。
すべての子宮筋腫にいいの?
いいえ、FUSは筋腫を小さくすることにより症状を軽減させることが目的ですので、自覚症状のない方には必要ありません。また筋腫の位置や性質によっては適用しない場合があります。
適応する条件とは?
・子宮筋腫による症状がある方
・手術を希望しない方
・悪性疾患のない方
・MRI撮影が可能な方
・造影剤アレルギーのない方
・妊娠中・授乳中でない方
・下腹部に手術痕がない方
などです。詳しくはご相談ください。
薬による治療をしていますが、FUSができますか?
はい、できます。
筋腫が大きい場合は、予め薬物療法で筋腫を小さくしてからFUSを行う場合があります。
子宮内膜症の治療もできますか?
いいえ、子宮内膜症に対する治療ではありません。
他の疾患があっても大丈夫?
子宮、卵巣、卵管に炎症がある場合は炎症がおさまってから行います。
子宮ガン、卵巣ガンなど悪性疾患のある場合は適応外です。
妊娠中および出産直後でもいい?
FUSは受けられません。
投影剤を使用するため、胎児や乳児に対して安全性が確立していないのが、主な理由です。
閉経後の子宮筋腫は?
子宮筋腫の治療は必要ありません。ただし症状がある場合は、FUSの適応になります。
治療後、筋腫はなくなりますか?
FUSは、筋腫の真ん中部分に照射する治療です。
照射により壊死した組織は体内に残りますが、周りの組織に吸収され筋腫核は徐々に縮小します。
筋腫が大きい場合は、2回にわけて治療する場合もありますが、費用は1回分となります。
子宮の正常な部分や卵巣への影響は?
正常な子宮組織や卵巣に影響をおよぼした例は、今のところありません。粘膜下筋腫の場合、子宮腔内に突出してくる事があります。
症状はどのくらい良くなりますか?
圧迫症状で80%、月経過多で73%が改善しています。治療で自覚症状が改善されない場合には、改めて手術を含めた他の治療法が必要になる場合があります。
子宮は残せますか?
FUS自体では子宮に傷をつけません。
また、FUSの合併症で子宮摘出したという症例については報告されていません。
治療後に子宮筋腫が再発することは?
子宮を温存する他の治療法と同じように、再発の可能性がゼロというわけではありません。
正常組織を傷つけないように辺縁から1cm間をあけて内部を治療するので、まれに残った部分が大きくなる場合もあります。
将来、妊娠・出産ができますか?
FUSは子宮の正常部分、卵巣などへの影響がない、もしくは非常に小さいと考えられています。
実績が増えてきた最近では、将来の妊娠を希望する方にも治療を行うようになってきています。
健康保険は適用されますか?
FUSはまだ新しい治療法で保険適用外となります。
子宮筋腫と診断された後のFUS治療費は全額自己負担となります。高額医療費の対象ではありませんが、確定申告の際には医療費控除の対象となります。
費用はいくらかかりますか?
315,000円(消費税込み)となります。
ちなみに子宮筋腫核出手術を当院で行う場合は10日前後の入院が必要になり、費用は15万~20万円程度(健康保険3割負担)です。
生理中でも治療ができますか?
治療には関係ありませんが、3~5時間うつぶせでじっとしていることが必要ですので、なるべく避けた方がいいと思われます。
治療後、仕事や運動はいつからできますか?
個人差はありますが、激しい運動でなければ翌日からできます。
入浴は治療当日でも可能です。
※遠方から来られる方は1日入院、もしくは近くでの宿泊をおすすめします。
合併症が気になるのですが?
世界で報告されている症例は以下の通りです。
・一時的な足の痛み…4.3%   ・腹痛…4.3%
・皮膚の発赤、水膨れ…3.4%  ・術後の発熱…1.3%
・脊椎の近くの筋腫を治療した際の神経損傷と、潰瘍を伴う熱傷…0.43%
不正性器出血がしばらく続くことがあります。
麻酔はかけますか?
いいえ、特別な麻酔は必要としません。少量の抗不安薬や鎮痛剤を用います。
苦痛はありませんか?
治療中は尿道に管を入れ、MRIにうつぶせになり3~5時間じっとしているだけです。治療中や治療後に軽度~中等度の痛み、嘔気、気分不快などの症状が現れることもありますが、手術療法や子宮動脈塞栓法と比較すると軽度です。まれに痛みが強い場合は、治療を中止します。痛みを我慢すると、後日痛みが続いたり、副作用が出たりすることが考えられます。治療中の痛みはその都度教えて下さい。
治療前に必要なことは?
約4時間の絶食が必要です。治療に際しては腹部の剃毛後に尿道にカテーテルを留置し、点滴を行います。水分は治療中にとることができます。
治療後の通院は?
定期的に通院してください。副作用の有無、子宮筋腫の大きさなどを観察していきます。

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