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【プロ野球】

大震災から半年 山崎鎮魂逆転弾

2011年9月12日 紙面から

場内を一周し、ファンの声援に応える楽天・山崎=Kスタ宮城

写真

◆楽天2−1日本ハム

 東日本大震災の発生から半年、犠牲になった人々にささげる鎮魂の一発が右翼ポール付近に突き刺さった。1点を追う8回2死一塁、楽天の主砲山崎が逆転の11号2ランを放った。

 「全然狙ってなかった。1、2、3で振っただけ。こういう日に本塁打が出てほっとした」。増井の初球、外角への146キロをとらえ、打球の行方を見届けた瞬間に右腕を天に向かって突き立てた。この一発で7イニングを無失点で降板したダルビッシュの白星を消して2カードぶりの勝ち越しに成功。チームの借金を再び2にした。

 試合前にはベンチ前で黙とうした。「あっという間の半年、僕らも忘れがちになる。けれど、黙とうして、あの時の気持ちを思い出すことができた。亡くなった人たちのことを思うとね…」。がれきが散乱する被災地の光景がまぶたの裏によみがえった。

 前日は、先制犠飛こそ放ったものの、最後の打席で併殺に打ち取られ、もんもんとしながら一晩を過ごした。ただ、そんな思いは被災地で必死で生きる人たちに比べれば、ちっぽけなもの。「凡退してもいいから100のスイングでいこうと思った」と無心で打席に立った。

 これで、満40歳シーズン以上の本塁打が計104本となり、大リーグのバリー・ボンズ(元ジャイアンツ)に並んで世界第2位になった。世界一の門田博光(元ダイエー)が持つ133本まではあと29本。「何とか門田さんのそれを目標に頑張りたいね」。大きな発奮材料になった。

 シーズンも大詰め。「あと26試合。ここからが本当の勝負となる」と山崎。13日からは3位を争うオリックスとの直接対決3連戦。被災地の復興と楽天のCS進出を信じる人々の思いを胸に、勝ち星を積み上げる。 (鶴田真也)

 

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