以前、『K-POPの動画再生回数が凄い・・』という記事で、企業向けのYouTubeの再生回数を増やす方法があると言う記事を紹介しました。その他にも実際に不正なツール等を使って再生回数を増やそうとすることはあるようで、YouTubeのヘルプに次のように書いていました。
私は、こういう"裏技"とか"不法ツール"とか詳しくはありませんし、YouTubeヘルプにある開発者向けの「YouTube API とツール」というのもまったくわかりません。またYouTubeの再生回数が非常に多いからどうなの?という、どちらかというと、こういうことは全然気にしない方というタイプです。 ・・・・ですが、「こういうのは変な数字だな」と思うこともあります。今回はそれを紹介します。 『K-POPの動画再生回数が凄い・・』という記事で「2009/6/08にUPされた少女時代のGee」という動画を取り上げました。2011/01/13に取り上げた時は再生回数は33,557,521回でしたが、現在では37,363,870回に増えています。 ところで、再生回数の横にあるグラフマーク(青矢印)を知っていますか?ここをクリックすると動画の統計情報を見ることができます。 統計情報には、再生回数の情報と、どの地域で視聴されているかという地域情報を見ることができます。大きく見やすくします。 再生回数の情報で「再生回数合計のグラフとリンク」となっていて、時間経過とともに再生されている回数がグラフで見ることができ、そしてどのリンクから再生されているかという情報を見ることができます。 ところが、「リンク」に載っている再生回数から見ると、動画がUPされて約一ヵ月程度(記号H〜C)で再生回数1100万回になっているのにグラフ表示として反映されていないことに気づきます。つまり1100万回の再生ですから「C」の位置でグラフ目盛りの「10M」を超えていなければなりませんが、目盛り「10M」を超えるのは「A」の位置(10/03/22)なのですが・・・ これはどういうことでしょう? グラフ表示が再生回数の数値を反映していないということは、 @グラフ表示が間違い A表示されている再生回数がグラフデータとして認識されないデータ のどちらかと言うことです。 3700万回の再生回数ですから10万回程度ではグラフに反映する再生回数ではありませんが、1100万回となれば再生回数の約31%になります。短期間で再生されて目盛りが「10M」を超え、それから徐々に増えていくグラフにならなければならないのですがそうはなっていないのがわかります。 例えば、110万回再生されているKARAの「ジャンピン」日本語verの動画統計情報です。 この動画は2010/11/22にUPされているのですが、短期間で再生回数が25万回を超えグラフ表示も短期間で上昇し、その後徐々に増えていっているのがわかります。話題の動画がUPされ、その動画の再生回数表示がこのようなグラフ表示ならば理解できますが、先ほどの少女時代のGeeの動画に関しては理解できない統計情報になっているのです。 同じKARAの「ジャンピン」日本語verでも再生回数が1100万回を超えている別の動画で統計情報を見てみると この動画は2010/11/07にUPされていますが、そのUPされた動画で500万回以上再生されていることになっているので、グラフは急激に上昇し「5M」を超えていなければならないのですが、グラフに反映されていないのがわかります。 従ってこの動画の再生回数もおかしな統計情報ということになります。これは少女時代とかKARAなどのKーPOPに限らず日本のAKB48とか再生回数が多い動画では見られることです。 03/10 追加 同じ楽曲の動画でUPが約半月の違いですが、1100万回再生されている動画と110万回再生されている動画でグラフ表示に違いが見られるのは何故でしょう。再生回数が多いと最終的には平均的に上昇するグラフになってしまうとすると、その差が生じる再生回数はどの程度の回数なのでしょう。 次に「視聴者」データですが、Geeの人気が最も高い地域として地図で表記されています。そして「この動画に与えられた栄誉」ということで、お気に入り登録数とか再生回数とか多い国等が表示されています。 「人気の高い地域」として東南アジアの他に北アメリカの色が濃く表示されて人気が高いと言うように見えますが、「この動画に与えられた栄誉」では韓国での視聴が多いことがわかります。 これに関してはYouTubeの統計情報では判りませんので、「Google Insights for Search」と言う機能を使って見て見ます。「Google Insights for Search」 と言うのは「Google Trends」と同じデータを使用していますが、研究者や広告主などのユーザー向けに機能が強化されているツールです。 少女時代を表わす「SNSD」と「少女時代」で検索してみます。期間は「2008/01-2011/01」でカテゴリーは「エンターテインメント」です。グラフでは「SNSDが青線」「少女時代が赤線」で示されています。 SNSDで検索すると殆どが東南アジアで北アメリカ地域は表示されていません。表示されるだけのデータ量が無いか少ないと言うことを示しています。グラフの上昇も「少女時代のGee」が発売される少し前の2008/12から上昇しています。一方「少女時代」で検索した結果では、漢字使用地域(日本、台湾、香港)が表示されますが2010/08頃です。つまり日本で少女時代が騒がれだしてからグラフが上昇しています。 「SNSD」や「少女時代」ではなく「Gee」で検索しているのかもしれないので「Gee」も追加してみました。オレンジ色の線で、Maxは2009/03ですが「少女時代のGeeが発売する前の期間」でもグラフが表示されていますので、他のキーワードとして検索されていることが考えられます。 いずれにしても東南アジア以外では人気が無いのがわかります。YouTubeに関しては、例えば登録する時の「国籍」とか変えられる方法がかの国のサイトにはあるらしいので「人気が高い地域」と言うのも正しいのかどうかわかりませんね。 「Google Insights for Search」では、一つのキーワードでいろいろな地域を比較できます。そこで主な東南アジアの国を比較して見ます。キーワードは「SNSD」と「Gee」です。日本は青線ですがまったくSNSDとかGeeでは検索されていないことがわかります。 Geeで検索すると東南アジアでも2009/03頃がピークですね。タイでは2009/02〜03に「Gee」がヒットチャートで一位とか獲得していますからこういう結果になったのだと思います。従ってYouTubeの地図でタイが濃くなっているのは正しいと言うことになりますが、とこうしてみると他の統計情報のデータと比較しながら見ていかないと誤ったデータを使ってしまうということになりかねませんね。 ところで、再生回数3700万回の「Gee」ですが、この動画がYouTubeにUPされたのは「2009/06/08」で、韓国でリリースされたのは「2009/01/05」、タイでも2月にはヒットチャートで一位になっています。 リリースしてから結構時間がたっている動画なのに何故遅くUPされてからでも再生回数が増えたのかがわかりません。「Google Insights for Search」で「Gee」の検索MAXが「2009/03」で、それより3ヶ月も遅くてUPされている動画が1カ月で1100万回再生されるということの理由がわからないのです。何か特別な動画なのでしょうか・・・。 ただグラフ表示のこととかもあって、こういう変な再生回数については何らかの方法で増やされた再生回数なのかなと疑ってしまいますね。 そういう疑いの目を持ってしまうと、『KOCCAを知っていますか?』でも紹介しました『国家ブランド委員会』とか『韓国コンテンツ振興院KOCCA』を絡めて考えてしまいがちなんですが・・・ ・少女時代「Gee」をリリース・・・・・・・・・ 2009/01/05 ・韓国『国家ブランド委員会』の設立・・・・・ 2009/01/22 ・韓国コンテンツ振興院KOCCAの設立・・・・ 2009/05/07 ・1月リリースの「Gee」を6月にYouTubeにUP・・・・・ 2009/06/08 ・約1カ月間で再生回数1100万回を超える・・・・ 少女時代の「Gee」を一押しコンテンツとして、そのYouTube再生回数を・・・・・ そんなことはないですよね、まさか・・・ね。 03/10追加 「リンク」が再生される元動画で、UPされてから現在までの再生回数が統計情報として反映されるならばダラダラとしたグラフ表示になるかもしれません。その場合は「リンク元動画」が「再生されやすい動画」なのでしょうね。「K-POPの動画再生回数が凄い・・」で紹介しましたが、携帯で見る時に表示される動画の最初の方に配置することで動画再生をUPさせるような事が書いてありましたが、そういうことなのでしょうか・・ 【参考】 ・K-POPの動画再生回数が凄い・・ ・KOCCA を知っていますか?
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2月22日は竹島の日
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