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遅くなりました。すいません。
ようやくエンティングまでダンボール戦機行きました。
ということなので復活です。
しかしエンティングから敵のレベルが凄く上がっているのは気のせいだろうか。
第十二話 二人の転校生
「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。
この国では不慣れな事も多いかと思いますが、みなさんよろしくお願いします」

転校生の一人シャルルはにこやかな顔でそう告げた。
あっけにとられたのは俺を含めてクラス全員がそうだった。

「お、男‥‥?」

「はい。こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて本国より転入を―――」

一言で言えば貴公子といったところだろう。
しかもそれが似合っていて自然だった。

「きゃ‥‥‥」

「はい?」

「きゃあああああああ―――っ!」

女子の歓喜の叫びが響きわたる
まあ無理もないような気はするが。

「男子!二人目の男子!」

「しかもうちのクラス!」

「地球に生まれて良かった~~~!」

元気だな~~~女子。

「あー、騒ぐな。静かにしろ」

織斑先生はそう言ったが本人にもこうなる事が分かっていたと思う。

「み、皆さんお静かに。まだ自己紹介が終わってませんから~~!」

苦労してるな、山田先生。きっと真面目だからだろうな。

さて忘れてはいなかったがもう一人の転校生はかなりの異端だった。
輝くような銀髪。それを腰近くまでおろしている。
そして、何より黒眼帯。しかも医療用ではない軍人のような眼帯。
軍人。
そう脳裏に思い浮かぶ程だ。

「‥‥‥‥‥‥」

当の本人は未だに口を開かずある一点を見ていた。

「‥‥挨拶をしろ、ラウラ」

業を煮やした織斑先生によって開路が開かれる。

「はい、教官」

教官?

「ここではそう呼ぶな。もう私は教官ではないし、ここではお前も一般生徒だ。
私のことは織斑先生と呼べ」

「了解しました」

どうやら、転校生と知り合いのようだ。
転校生はこちらを向く。

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

「‥‥‥‥‥‥‥」

一言だった。

「あ、あの、以上‥‥‥ですか?」

「以上だ」

できる限り笑顔でボーデヴィッヒに聞く山田先生だが、その一言に撃沈する。
頑張ってほしい。山田先生には。

「! 貴様が―――」

そう言って指差されたのは何と自分だった。
しかし知り合い、というわけでは無い筈である。
ならば必然と、間接的にこちらが何かをしたことで影響したというわけだ。

つかつかとこちらへ来ている転校生。

バシンッ!

思った通りではあったが無駄のない平手打ちだった。
避ける事は出来たが絶対自分が何かをしたことによる被害者なのかも知れなかった。
だが、振り切った手を取った。
流石に理由が分からずに殴られるのは癪だ。

「ふむ、いきなり叩いた理由を教えてくれないか?」

この反応は流石に予想外だったらしい。

「ッ! ………私は認めない。認めるものか。
貴様があの人の弟であるなど、認めるものか」

よくわからないが転校生―――ラウラ・ボーデヴィっヒは織斑千冬に執着している。
それが分かっただけで良かったのだろう。

「あー‥‥‥ゴホンゴホン!ではHRを終わる。各人はすぐに着替えて第二グラウンドに集合。
今日は二組と合同でIS模擬戦闘を行う。解散!」

手を叩いて行動を促す。
取り敢えず早く出なければいけない。

「おい、織斑。デュノアの面倒を見てやれ」

了解っと。

「君たちが織斑君?初めまして。僕は―――」

「ああ、いいから。とにかく移動が先だ。女子が着替え始めるから‥‥」

「う、うん……」

何故だろうか。違和感を感じる。
さっきと歩き方が違うような気がした。
だが取り敢えずそんな考えを頭の片隅まで追いやる。
階段を下る。速度は落としてはいけない。
何故なら―――

「ああっ!転校生発見!」

「しかも織斑君、転校生と一緒!」

そう、HRが終わったからだ。
波にのまれた最後授業に遅刻するし、その結果、
鬼教師の特別カリキュラムが待っている。

「いたっ!こっちよ!」

「者共出会え出会えい!」

ここは何処其の武家屋敷だ!

「織斑君の黒髪もいいけど、金髪っていうのもいいわね」

「しかも瞳はエメラルド!」

「日本に生まれて良かった!ありがとうお母さん!今年の母の日は河原の花以外のをあげるね!」

なんで河原なのさ?しかもそれ以外とは何になるのだろうか。

「な、なに?何でみんな騒いでいるの?」

「‥‥男子が俺たちだけだからだろ」

「‥‥‥?」

何故か首を傾げるシャルル。違和感が増していく。

「いや、普通に珍しいだろ。IS操縦できる男って、今のところ俺たちしかいないんだろ?」

「あっ!―――ああ、うん。そうだね」

「それとアレだ。この学園の女子って男子と極端に接触が少ないからウーパールーパー状態なんだよ」

「ウー‥‥‥何?」

「まあ、昔日本で流行った動物らしい」

「ふうん」

まあ、今は良い。
今はこの包囲網を突破する!






「ハア、ハア、ハア、ハア」

漸く抜けた。こんなに逃げた事は――あったな。
今はあの時と逆だったな。
あのときはランサーから校舎に逃げていたな。
まあ、其れは置いといて。

「まあ、取り敢えず、これからよろしくな。俺は織斑一夏。一夏って呼んでくれ」

「うん。よろしく一夏。僕のこともシャルルでいいよ」

「わかった」



「やっと、到着した」

長かった。
って?

「時間がマズイ!」

まさかこんな時間になっているとは
着替え始める。

「わあっ!?」

「?」

いきなり、シャルルが変な声を出した。

「荷物でも忘れたのか?って、なんで着替えないんだ?早く着替えないと遅れるぞ。
シャルルは知らないかもしれないが、うちの担任はそりゃあうるさい人で―――」


「う、うんっ!き、着替えるよ?でも、その、あっち向いてて……ね?」

「???いやまあ、別に着替えをジロジロ見る気はないが……」

見られているような気がする。


「まあ、本当に急げよ。初日から遅刻とかシャレにならない―――というか、
あの人はシャレにしてくれんぞ」

経験者は多くを語る。

「………」

着替え出して数秒
やっぱり視線を感じる

「シャルル?」

「な、何かな!?」

「うわ、着替えるの早いな。なんかコツでもあるのか?」

「い、いや、別に‥‥‥って一夏まだ着てないの?」

自分はまだISスーツのズボンしか着ていなかった。

「これ、着るときに裸っていうのが着難くて。引っかかって」

「ひ、引っかかって?」

「おう」

「………////」

気のせいか顔が赤くなっていた。
何故?








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