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弁護士不正あっせん 組長逮捕

9月12日 12時24分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

住吉会系の暴力団組長らが、弁護士の資格がないのに多重債務者を集めて弁護士に不正にあっせんしていた疑いが強まったとして、警視庁は弁護士法違反の疑いで組長ら数人を逮捕しました。組長らは、弁護士から報酬として合わせておよそ8000万円を受け取っていたということで、警視庁は弁護士についても書類送検する方針です。

逮捕されたのは、東京・豊島区に事務所がある住吉会系の暴力団組長、齊藤順平容疑者(52)と東京・港区のコンサルタント会社の社員仲野大吾容疑者(31)ら合わせて数人です。警視庁の調べによりますと、齊藤容疑者らはおととし4月から10月ごろにかけて、弁護士の資格がないのに、コンサルタント会社が新聞の折り込み広告などで集めた数十人の多重債務者を東京の近藤利信弁護士(69)に不正にあっせんしていたとして弁護士法違反の疑いが持たれています。警視庁によりますと、齊藤容疑者らは、当時、事務所の資金繰りに苦しんでいた近藤弁護士に、消費者金融に払いすぎた利息の返還を求める多重債務者をあっせんしていたということです。近藤弁護士は、この見返りに去年3月までの1年間に報酬としておよそ8000万円を齊藤容疑者らに支払っていたということです。近藤弁護士はNHKの取材に対して「齊藤容疑者から客をあっせんされたのは事実だが、法律違反ではないと思っていた」と話しています。警視庁は、近藤弁護士については健康上の理由から任意での事情聴取を進めて、書類送検する方針で、今後、暴力団と弁護士との癒着の実態を解明することにしています。