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話題:「辞めて当然」/経産相辞任で九州の避難者も怒りの声

 東京電力福島第1原発周辺を「死の町」と表現し、報道陣に「放射能をつけたぞ」という趣旨の発言をして、10日に辞任届を野田佳彦首相に提出した鉢呂吉雄経産相。九州各地に避難している福島県の被災者らからは「民主党は反省を」「辞めて当たり前」などの声が上がった。

 福島第1原発事故の影響で福島県郡山市から宮崎市に避難している会社員、藤田英範さん(31)は「他人事だからあんなことが言えるんだろう。大切な地を奪われた僕らの思いを考えたことがあるのか。野田政権自体がおかしいのではないかと思ってしまう」。

 福島県田村市から佐賀市に避難中の菅名紀之さん(37)は「言葉一つ一つが問いただされる立場なのだから、辞めて当たり前。『死の町』と言うが、そういう姿にしたのは誰なんだ。大臣本人の前で、そういう被災者の思いを言ってやりたい」と憤った。

 一方、福島県二本松市から熊本市へ自主避難し、子供2人と暮らす女性(41)は「『放射能をつける』という発言は腹立たしいが、原発周辺は『死の町』と言われても仕方のない状況だ。視察してそう感じたなら辞任せず、復興に向けて具体的な行動を取ってほしかった。半年という節目にこんな状況を見せられると、民主党は復興へのやる気がないのでは」と語った。

 福島県南相馬市から大分県別府市に避難している自営業の女性(38)も「(放射能に関する発言は)人間だから失敗はある。逆にこれをバネにして、復興に向け続けてもらいたかった。復興が足止めしてしまう感じで残念」と声を落とした。

 九州の原発立地県住民や長崎原爆被爆者も、経産相、民主党政権を批判した。

 九州電力川内原発がある鹿児島県薩摩川内市で同原発3号機増設に反対する川内原発建設反対連絡協議会の鳥原良子会長は「こんな人物が原発の再稼働など国民の安全にかかわる重要な政策判断を担うと考えるだけで恐ろしい。民主党全体で改めて反省を」。

 長崎原爆の被爆者で「長崎の証言の会」代表委員の広瀬方人さん(81)は鉢呂氏の発言を「不謹慎」と指摘。「放射能汚染に対し福島の人たちがどんなに神経質になっているか配慮が足りない。大臣や一般の人が考えている以上に被ばくは深刻な問題だ」と語った。

2011年9月10日

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