紀伊半島を襲った豪雨は、和歌山県中部の日高川町にも大きな爪痕を残していました。

今月３日、和歌山県日高川町小釜本のセメント工場では工場長の信濃拓さん（６５）と従業員の藤原稔さん（５２）が増水した川に流されて亡くなりました。
二人は、工場の車が川に流されないように別の場所に移動させようとしていたとみられています。
二人が流される直前信濃さんの妻の奈知子さんは上流の椿山ダムが放水をしていて危険だということを電話で伝えていました。
【信濃奈知子さん】「会社が（水に）つかって、もうあかんなって言っていました。それから連絡が取れない」「５時になったらそこ開けて来ないかなってそればっかり思っている」
また信濃さんの工場のすぐ近くの別荘地でも川の畔にあった３７軒のほとんどが流されました。
別荘に遊びに来ていた大阪府堺市の丸井泰司さん（６９）が今も行方不明となっています。
台風から一週間がたち日高川町では電気は復旧しましたが水道についてはまだ当分かかる見込みで給水車に頼らざるをえません。
住民にとっては厳しい生活が続きます。

紀伊半島の豪雨で大きな被害がでてから１週間が経ちました。
各地で行方不明者の捜索が行われていますが、一方で土砂ダムへの警戒も依然続いています。

奈良県天川村坪内では、大雨で増水した川により中学校の英語講師、大原千幸さん（３９）が、住んでいた教職員住宅ごと流され、現在もなお行方不明になっています。
教職員住宅は依然水没したままで捜索が困難になっており、このため１１日から周りの水をせき止める工事が始まりました。
【工事担当者は】
「時間との戦いです。雨が降ったらまた水位が上がってくるので」
「一分でも２分でも望みがあるならちょっとでも早く助けてあげたい」
１２日には水と土砂を取り除いて、中の捜索を行う予定です。

また、１１日は奈良県の荒井知事も現場を視察しました。
奈良県は、広域連合に参加していませんが、「被害の調査や復旧作業に人が足りない」との現場の声を受け、関西広域連合に土木技術職員の派遣を要請しました。
奈良県と和歌山県では、現在もあわせて４４人が行方不明で、懸命の捜索が続いています。
一方、「土砂崩れダム」への警戒が続いています。
奈良県五條市大塔町赤谷と十津川村の長殿、和歌山県田辺市熊野の土砂崩れダムは、水位が低下傾向ですが十津川村栗平のダムは、川の水が流れ込み毎時水位が数センチずつ上昇しています。
いずれも「すぐに決壊する可能性は低い」ということですが、雨への警戒は依然必要です。
近畿地方整備局はカメラを設置し、２４時間体制でダムを監視しているほか、土石流の発生を検知するワイヤー式のセンサーを今後、設置する方針です。

滋賀県が計画している北川ダムの建設について、嘉田由紀子知事は河川改修案を提示し、事実上凍結の方針を表明しました。

県営の北川第一・第二ダムは、滋賀県高島市朽木に総工費４３０億円で計画され、１９９９年から建設工事が始まりました。
しかし建設予定地で絶滅危惧種・クマタカの生息が確認されたため、４年前から工事は中断しています。
１１日の意見交換会で嘉田知事は、低コストで最も早く効果が出る河川改修案を示しました。
一方建設予定地の区長など４人は、ダムの代替案を検討する必要はないと、会議を欠席しています。
意見交換会の後嘉田知事は「早く、安く、確実に効果があがる河川改修先行案を提案させて頂いた。最善の案を出させて頂いた」と話しました。
県は年内をめどに正式決定する予定です。

東日本大震災から半年となった９月１１日、京都では大学生たちが「脱原発」を訴えるデモをおこないました。

京都府は、多くの原発が立ち並ぶ福井県若狭湾に近く、万が一、事故が起きれば大きな影響が及ぶとされています。
このデモは、もっと大勢の人に原発問題を身近に考えて欲しいと京都の大学生たちが、企画しました。
【９．１１原発ゼロアクションｉｎＫＹＯＴＯ本田翔太さん】
「２０年後３０年後の日本を背負う世代と思います。だからこそ、若い人たちが取り組むのが大事」
今後、署名活動などを通じ原発廃止を訴えていくということです。

大阪府堺市で建築会社の社長と社員ら５人が男性を集団で暴行し死亡させたとして殺人の疑いで逮捕されました。
調べに対し社長の大櫛一志容疑者（３３）は「男性は会社の部下で、無断欠勤していたため暴行した。殺すつもりはなかった」と話しているということです

台風１２号でできた４ヵ所の土砂崩れダムは小康状態が続いていますが、国土交通省近畿地方整備局では２４時間体制で監視に当たっています。

奈良県五條市大塔町の赤谷にできた土砂崩れダムは毎時数センチずつ水位が低下し、十津川村の長殿和歌山県田辺市の熊野でも同様に水位が低下しています。
一方、十津川村栗平の土砂崩れダムでは川の水が流れ込んでいるため、水位が数センチずつ上昇しています。
土砂崩れダムは現在のところ、小康状態が続いていますが、雨が降ると決壊のおそれがあり警戒が必要です。
近畿地方整備局は１０日から４ヵ所の土砂ダムにカメラを設置し、２４時間体制で監視を始めています。
また、土石流の発生を検知するワイヤー式のセンサーを下流に設置する方針です。
今後、遠隔操作ができる重機を用いて、土砂ダムへの道を作り、排水ポンプを設置できないかなど検討していくということです。
土砂崩れダムの監視カメラが設置されている十津川村の長殿地区では、１１日朝から行方不明者の捜索が行われています十津川村では、現在も８人が行方不明で、奈良県全体では、行方不明者数は１８人となっています。
一方、和歌山県では、昨日新たに田辺市伏菟野で打越啓太さんら家族３人の遺体が見つかりました。
また、新宮市熊野川町でも男性の遺体が見つかり死亡者は４５人、行方不明者は２６人となっています。

６つの商店街が一斉に１００円の目玉商品を揃えた「１００円商店街」というイベントが１０日、滋賀県大津市で行なわれました。

０．０１カラットのダイヤモンドがなんと１００円！
開店前から並んだ客であっという間に売り切れました。

大津市内６つの商店街１２８店で一斉に行なわれた「１００円商店街」というこのイベントは、大型店舗の進出で客足が減る一方の商店街に、再び活気を取り戻そうと開かれました。
ダイヤモンドの他にも、巻き寿司やお酒などが１００円で販売され、店は大賑わいです。

【お店の人】
「きょうは昔に帰ったような感じです。良かったです。毎日このくらい人が来たら言うことないんだけどね」

訪れた買い物客らは、久しぶりに活気が戻った商店街で様々な格安商品の買い物を楽しみました。