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これがアメリカの現実だ 〜NJ州 ホームレス村

志茂真奈美/The Wall Street News
【ニューヨーク=志茂真奈美】 アメリカの失業率は上がる一方で、遂には家財道具を失い、ホームレスに転落する人々が増えている。

米経済ニュース・サイト、ビジネス・インサイダーでは、米ニュージャージー州レイクウッド郊外にある、「ホームレス村」に潜入取材。ホームレスの暮らしぶりを、写真で紹介している

このホームレス村は、公用地である森林内にあり、自治体から許可も受けているという。住民がボランティアの弁護士を雇い「ホームレスもコミュニティーの一員であり、公用地へのアクセスする権利がある」と主張。何年にも及ぶ訴訟の上、勝ち取った権利だ。ただし、人数は70人までと決められている。

意外なのは、多くのホームレスが、どこにでもいる普通の市民にしか見えない事だ。道ですれ違うだけなら、誰も彼らがホームレスであると気づかないかも知れない。

ホームレス村には、共同洗濯場やキッチンまである。近隣の食料品店から食料が寄付されたり、ボランティア・グループが薪割りを手伝いに来るなど、日々の暮らしは困らない。

しかし、冬場を乗り越えるのは困難だ。昨年の冬、ホームレス村の住民は寒さを乗り切るため3軒の木造の小屋を建築した。しかし、取り決めで建物の建造は禁じられている。メディアの報道で、小屋の建設を知った市側は、すべての小屋を強制的に解体してしまった。村のリーダーは「小屋のおかげで、去年は死者を出さずにすんだのに」と不満をもらす。この冬、住民はビニール・テントの中に薪ストーブを設置することになるが、火事の危険性が高いのが不安だ。

近郊の町の住民は、ホームレス村排除を求めている。しかし、排除するにも、彼らにはどこにも行く所がないのだ。

アメリカでは現在、70万人以上がホームレス状態にあるという。2007年から2010年の3年間で20%増えた。先進国であるはずのアメリカの今日の姿。これが現実である。

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