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9/11テロ アメリカに与えた経済的ダメージは3兆3千億ドル

志茂真奈美/The Wall Street News

9/11のダメージは膨大だった (Image:Wikimedia Commons)

【ニューヨーク=志茂真奈美】 2001年9月11日のテロリスト攻撃から、ちょうど10年。米紙ニューヨークタイムスでは「The Reconing (審判)」と題する特集記事を掲載。様々な角度から、事件を検証している。その中の一つ、経済的な角度からダメージを計った記事を取り上げたい。

<勘定は1日で3兆3千億ドル(=約256兆円)>

記事によると、アルカイダはワールド・トレード・センターを破壊し、国防総省(ペンタゴン)を一部損壊させるのに、約50万ドル(=約3380万円)を費やしたという。そして、それだけの金額を使ってアメリカ側に与えた経済的損失は、概算で何と、3兆3億ドルにものぼる。アルカイダは1ドル当たり、700万ドルの結果を得た事になる。3兆3億ドルという金額は、現在の米国の国債の5分の1に相当する。

3兆3千億ドルの内訳は以下の通り

・物理的損害と料金(損壊物や交通、通信の費用)
  550億ドル(=約 4.3兆円)
・経済活動への影響(業務停止や航空機利用低下)
 1230億ドル(同  9.6兆円)
・国家防衛、情報関連費用           
 5890億ドル(同 45.8兆円)
・軍事関連費用               
 1兆6490ドル(同 129兆円)
・将来的な軍事費用と退役軍人への社会保障   
 8670億ドル(同 67.3兆円)

この3兆3千億ドルには、金利や、地方自治体独自の防衛費などは含まれていない。また、物理的損害の中で「犠牲者の命の価値 240億ドル(同1.9兆円)」と計上されているが、これは、犠牲者が生存していた場合に稼いだと推定される賃金が100億ドルとされ、実際の命はその2倍強とする政府のガイドラインに基づいたもの。

改めて数字にして見ると、その損害の甚大さに驚愕させられる。しかし、犠牲者とその遺族の受けたダメージは、決して金額で計れるものではない事は確かだ。

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