中国、空母就役で第4艦隊創設へ
中国は来年、初の空母の就役に合わせ、空母船団を中心とする第4艦隊を新設することを検討しているもようだ。
7日付香港紙・明報は、中国の消息筋の話として、中国初の空母が試験航行に入ったことを受け、中国海軍の第4艦隊が近く創設されると伝えた。第4艦隊は南シナ海に面する海南島の三亜に基地を置き、長期的には2個の空母船団が配備されるもようだ。旧ソ連の空母ワリヤーグを改造した中国初の空母は、来年8月1日の人民解放軍建軍記念日に合わせ、就役が見込まれており、第4艦隊の発足は来年初めか半ばになるとみられる。
中国海軍は海域ごとに三つの艦隊から成る。山東省青島市を基地とする北海艦隊は、黄海(韓国名・西海)を管轄。浙江省寧波市に司令部を置く東海艦隊は東シナ海、広東省湛江市の南海艦隊は南シナ海をそれぞれ管轄している。
中国が第4艦隊を新設するのは、既存の三つの艦隊が沿海、近海の防衛を担当しており、攻撃任務を持つ空母船団を既存艦隊に組み込むのは困難との判断があるためとされる。新設される空母船団は、既存の部隊とは独立した特殊戦略部隊で、中国軍の統帥権を持つ党中央軍事委員会に直接報告を行う。戦略・戦術核ミサイル部隊で、中央軍事委が直接管轄している「第2砲兵部隊」と似た性格となる。
明報は、初の空母を中心とする空母船団の構成は、遠距離防空駆逐艦2隻、中距離防空・対潜作戦用駆逐艦4隻、護衛艦2隻、原子力潜水艦2隻が空母を護衛する形になると報じた。潜水艦は中国の攻撃用潜水艦「093型商級原子力潜水艦」になるという。093型原潜は、全長107メートル、幅11メートル、排水量6000トンの規模で、加圧水型原子炉2基を搭載している。マカオ国際軍事学会の黄東会長は「第4艦隊がまともな戦力を確保するのは2020年以降になる」と予測した。
北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員