政治

文字サイズ変更

鉢呂経産相辞任:原発対応、エネルギー政策混迷も

失言などが進退問題となり工場視察で多くの記者らに囲まれる鉢呂吉雄経産相(右から2人目)=相模原市で2011年9月10日午後2時39分、武市公孝撮影
失言などが進退問題となり工場視察で多くの記者らに囲まれる鉢呂吉雄経産相(右から2人目)=相模原市で2011年9月10日午後2時39分、武市公孝撮影

 鉢呂吉雄経済産業相の辞任を受け、野田政権の原発への対応やエネルギー政策が混迷する可能性もある。

 鉢呂氏は、定期検査などで停止中の原発再稼働について、地元の理解などを前提に「できるだけ早く」と発言するなど積極的だった。経産省は「後任が再稼働に慎重であれば、今冬以降の電力需給問題が心配になる」(幹部)との懸念を強めている。

 一方で、鉢呂氏は「耐用年数の過ぎた原子炉を廃炉にし、新規の原発は難しい」と述べ、前政権の「減原発」を引き継ぐ考えを示していた。また、中長期のエネルギー政策を議論する「総合資源エネルギー調査会」に原発に批判的なメンバーも加える意向を表明。すでに人選を始めていたが、後任人事次第では白紙に戻る可能性もある。

 また、11年度第3次補正予算案については、鉢呂氏の肝いりで、蓄電池など家庭や企業の省エネ設備導入を助成する「節電エコ補助金」(2000億円)などを要求したばかりだった。円高対策の道筋も不透明となった。【野原大輔】

毎日新聞 2011年9月10日 22時05分(最終更新 9月11日 3時12分)

PR情報

スポンサーサイト検索

政治 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報

特集企画

東海イズム!チャレンジセンターの活動

対談第2回 チャレンジセンターで培う人間