ロシア極東の発展計画を担当するシュワロフ第1副首相は、「日本とはまずはビジネスの分野で関係を発展させ、その後、政治的な問題を解決すべきだ」と述べ、北方領土問題の解決よりも経済交流を優先すべきだとする考えを改めて示しました。
これは、ロシアのシュワロフ第1副首相が、9日、極東のウラジオストクで開かれた経済フォーラムで、NHKの取材に対して述べたものです。この中で、シュワロフ副首相は「政治的な困難にもかかわらず、日本企業にとってロシアはますます魅力的な国になっている」と述べ、日本の大手自動車メーカーによる相次ぐ工場進出など、日本企業の投資を歓迎しました。そのうえで「日本とは、まずはビジネスの分野で関係を発展させ、その後、政治的な問題を解決すべきだ」と述べ、日ロの経済交流を深めてから、北方領土問題の解決に取り組むべきだとする考えを示しました。シュワロフ副首相は、これに先立って国際会議で演説し、「高い成長を達成するためには、中国や韓国、日本などとの積極的な経済交流が不可欠だ」として、日本などからの投資を呼び込んで、立ち遅れたロシア極東の活性化につなげる方針を強調しています。