ことし7月、茨城県大洗町の沖合で漂流していた網やブイなどの漁業用の道具が、震災の津波で宮城県石巻市から流されてきたものであることが分かり、所有者に返還されることになりました。
ことし7月、茨城県大洗町の沖合およそ20キロで、大量の網やブイなどの漁業用の道具が漂流しているのを茨城海上保安部が見つけ、回収しました。大洗町は、当初、いわゆる“震災ごみ”として処分することを検討しましたが、ブイに所有者の印が残されていたことから調べた結果、石巻市のカキの養殖業者の施設から津波で流されてきたものであることが分かりました。このため、大洗町は石巻市の漁協に連絡したうえで、今後も使うことができるおよそ120個のブイを所有者に返還することにし、8日、コンテナに積み込む作業が行われました。大洗町生活環境課の飛田顕吾主任は「道具を新たに買いそろえると高額になるということで、少しでも負担が軽減されればうれしいです」と話しています。コンテナは、9日に石巻市に向けて出発し、半年ぶりに持ち主に返されることになっています。