偽装婚容疑で絵本作家逮捕　不法残留の中国人女を仲介

　不法残留の中国人の女と日本人の男との偽装結婚を仲介したとして、警視庁組織犯罪対策１課は８日までに、電磁的公正証書原本不実記録などの疑いで千葉県長生村北水口、絵本作家平田昭吾容疑者（６９）と、東京都豊島区南長崎、無職高田岡志容疑者（４４）を逮捕した。

　調べでは、平田容疑者は知人の中国人の女（２４）に在留資格を得させるため、高田容疑者との偽装結婚を仲介し２００６年８月、偽の婚姻届を豊島区役所に提出させた疑い。

　平田容疑者は「偽装結婚とは思わなかった。結婚を仲介しただけだ」と容疑を否認。高田容疑者は認めているという。

　組対１課によると、女は０３年に入国。１年後に不法残留となったが、平田容疑者と知り合い絵本の翻訳をしていた。女は高田容疑者に報酬として約５０万円を渡し今年９月に出国したという。

　平田容疑者は漫画家の故手塚治虫さんの元マネジャーで「世界名作ファンタジー」（ポプラ社）などの著作がある。