偽装結婚仲介で逮捕 絵本作家平田昭吾容疑者ら 警視庁
中国人女性スタッフを日本人の男と偽装結婚させたとして、警視庁組織犯罪対策1課と目白署が絵本作家の平田昭吾容疑者(69)=千葉県長生村=を電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で逮捕していたことが分かった。「結婚の仲介はしたが、本当の結婚だと思った」と容疑を否認しているという。
調べでは、平田容疑者は、知人の豊島区南長崎、無職、高田岡志容疑者(44)=同容疑で逮捕=と中国籍の元出版事務所スタッフの女性(24)と共謀。06年8月、結婚する意思がないのに豊島区役所に2人の婚姻届を提出した疑い。
女性は03年に入国したが、偽装結婚当時はオーバースティ(不法残留)状態だったという。
女性は、平田容疑者の出版事務所で、絵本を韓国語に翻訳する作業を担当していた。高田容疑者は「(平田容疑者から)女性に日本に残り、引き続き働いてもらいたいので偽装結婚してくれと頼まれた」と供述しているという。女性は高田容疑者に謝礼として51万円を手渡していた。
平田容疑者は旧満州(現中国東北部)生まれ。漫画家の手塚治虫氏(1928~89)のマネージャーを経て独立。「世界名作ファンタジー」(ポプラ社)や「アニメ立体絵本世界の名作」(同)を執筆するなど、アニメ絵本の第一人者として知られている。
【武内亮、酒井祥宏】