野田佳彦新首相(民主党代表)は1日、自民、公明両党首と国会内で会談し、民主党マニフェスト(政権公約)の見直し検討を明記した「3党合意」の順守を明言した。野田氏は(1)東日本大震災の復旧・復興対策(2)税と社会保障改革(3)経済対策――で合意を目指す3党の協議機関設置も提案。公明党は前向きな姿勢を示したが、自民党は協議機関設置に慎重だ。
野田氏は自民党の谷垣禎一総裁に「最低限でも3党合意を順守するということは信頼してもらいたい」と表明し、実務者による協議機関を提案。谷垣氏は「幹事長間で話を詰めてほしい」と答えるにとどめたが、自民党幹部は会談後、「そう簡単に乗れるわけがない」と記者団に語った。
会談で谷垣氏は「震災の復旧・復興には協力するが、そこが終わったら国民に信を問うべきだというのが基本スタンスだ」と強調し、第3次補正予算案の成立後、衆院の解散・総選挙を実施するよう求めた。野田氏は「趣旨はわかりました」と答えたという。