2011年9月4日日曜日

▲の元原稿です。

 Tamotsu Shibutani (1920-2004):アメリカの社会学者。1920年カリフォルニア州ストックトン(Stockton)に生まれる。日系2世。カリフォルニア大学バークレー校を経て、シカゴ大学大学院で、ブルーマー(Blumer, H.G.)、ヒューズ(Hughes, E.C.)、ワース(Wirth, L.)等に学ぶ。1948年同大より博士号を取得。シカゴ大学、カリフォルニア大学バークレー校、カリフォルニア大学サンタバーバラ校などを歴任。1986年に、シンボリック相互作用論学会(Society for the Study of Symbolic Interaction)よりミード賞(George Herbert Mead Award)を授与されている(http://www.espach.salford.ac.uk/sssi/awards.php)。いわゆる「社会学のシカゴ学派」の第4世代、「シカゴ学派シンボリック相互作用論」の第2世代に位置し、その研究領域は、シンボリック相互作用論、準拠集団論、集合行動論、民族問題など多岐にわたる。主な業績に、Society and Personality (1961) 、Improvised News: A Sociological Study of Rumor (1966)(=1985年、広井脩ほか訳『流言と社会』東京創元社)、Social Processes (1986)、そしてここに訳出した「パースペクティブとしての準拠集団」がある。シブタニに関するわが国の主な研究としては、既述の翻訳(1966=1985年)のほかに、船津衛、1976年『シンボリック相互作用論』恒星社厚生閣、45-55頁;片桐雅隆、1989年「社会的世界の社会学」片桐(編)『意味と日常世界』世界思想社;片桐、1995年「現代のシンボリック相互作用論者--シブタニ」船津・宝月誠(編)『シンボリック相互作用論の世界』恒星社厚生閣、などがある。なおシブタニは、本論において訳出した「パースペクティブとしての準拠集団」を、後に全面的に書き改め「準拠集団と社会統制」(Shibutani, T., 1962, Reference Groups and Social Control, Rose, A.M., (ed.), Human Behavior and Social Processes, Routledge & Kegan Paul)として発表しているが、この論文を詳細に検討した研究に次のものがある。奥田真悟、2008年「相互作用論から大衆社会論への再接近--T.シブタニの準拠集団論--」2007年度・鹿児島大学大学院人文社会科学研究科・修士学位論文;薗田貴範、2003年「準拠集団とシンボリック相互作用論」2002年度・立命館大学大学院社会学研究科・修士学位論文。

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