BLケースの解説 (2010/11/16) |
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ドスパラのデスクトップPCに使われているケースは、2010年11月16日時点で6種類あるようです(詳細→ こんな感じのケース(カラバリは黒と白がある) 3.5インチベイが2つあるところかして古めかしさを感じてしまうのですが、前面にUSBポートを2つ、ヘッドホン端子とマイク端子が出ており、最低限の使い勝手は確保しています。しかも、比較的高い位置にあるのは有り難い。 中の構造 HDDベイあたりのアップ HDDのI/Fが外側を向くように設置するようになっているのは、比較的イマドキの構造ですね。この手の安価なケースにしては頑張っている印象。 縦にHDDを配置するというのはかなり珍しい。 しかも、こういう構造であるということはすなわち、HDDの下側のネジ止めは、ケースをひっくりかえさないといけないということですよね? 相当めんどくさくない? 良いことが何もない感じなのではありますが、無理矢理考えれば、こうなっているお陰で、この手のケースにしては奥行きが比較的短いです。(387mm) …ただし、恐らくこういう設置の仕方になっている理由は、ケースの奥行きを削減したかったからではないです。HDDの冷却の事を考えたからではないかと思われます。 これを説明するには、まずはこのケースのエアフローの話からしなければいけません。 通常のケースは、大雑把に言って風が前から後ろ方向に流れるようになっていますが、このケースは前からの吸気構造がありません。 それではどうしているのかというと、左側面からのみ吸気する構造になっています(メッシュ部分から吸気)↓ このメッシュの位置に注目です。 PCのパーツの中で最も熱くなるのはCPUなので、メッシュはCPUが来るあたりに(つまり後ろ寄りに)付いている事が多いのですが、このケースは前寄りに(写真でいえば右寄りに)付いています。 何故かというと、このケースは前面パネルから吸気をしないので、筐体の前寄りにあるパーツを直接冷却する風が全くないわけです。それを補うために前寄りにメッシュが施されているということなのだと思われます。 …とはいっても、HDDはこのメッシュよりもやや下の方にあるので、直接的に風は当たらないでしょう。なので、HDDはなるべく熱による自然対流をうまく使って冷却したいわけです。そういうことを考えると、HDDを縦に置いた方が対流を阻害しないので効率よく冷却できる、という理屈なのではないかと思います。 バックパネル バックパネルも一見、ごく普通の感じなのですが、注意深く見てみると、結構珍しいシカケがあります↓ 普通、側面板はネジ止めになっていますが、このケースはラッチで止めるようになっています 上下にある四角いラッチをスライドさせることによって側面板が外れるようになっています。 ネジの場合、最悪紛失してしまう危険がありますが、こうなっているとその心配がなくていいですね。 【全体的な感想】 全体のフォルムは完全に四角い箱ですし、カラーリングも極めて普通。イルミネーションが付いているわけでもなく、CPUダクトが付いているとかいうこともありません。 ですので特別高級感は感じませんしギミックもないので面白味もないのですが、メンテナンス性/使い勝手の面で考えれば、さほど劣った印象はありません。バリがあって危険といったこともありませんでした。個人的には必要にして十分という感じですね。 あえて一つだけ欠点をあげておけば、冷却効率が良い構造はしていない感じがするのは致し方ないところか。 よっぽど高発熱のCPUと最新最速のGPUを積んだりしたり、オーバークロックのようなことをしなければ顕在化しない話ですし、このサイズのPCでそこまでするのはそもそも現実的ではないですし。 |
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