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9・11同時多発テロから10年 アメリカ市民は犠牲者だが、アメリカは加害者だ

Everyone says I love you !

やはりEU大統領になるべきでなかった男 英国前首相ブレア




小泉・ブレア・ブッシュ各首脳

 今、前原民主党政調会長が、わざわざアメリカで、「集団的自衛権の確立」「PKO活動における自衛隊の武器拡充と活動範囲の拡大」「武器輸出3原則の緩和」などと言い出しましたが、元を正せば、これも湾岸戦争での小沢自民党幹事長の90億ドル戦費負担と、イラク戦争での小泉首相の自衛隊派兵が元凶です。

 小泉首相の「自衛隊の活動しているところは非戦闘地域である」という歴史に残る迷言が残されましたが、戦争中なのに「非戦闘地域」なんてあるわけないでしょう。

 イラク戦争では、アメリカは、ロシア・中国はもとより、常任理事国フランスをはじめとする欧米主要国に反対され、安保理決議が取れませんでしたから、とにかく支持国が多数欲しかった。

 そのアメリカからの要請に応じた理屈抜きのアメリカ盲従です。

 派遣された自衛隊員は、奇跡的に全員ご無事で帰国されましたが死傷者が出ていてもおかしくありませんでした。

 そして、自衛隊員がどれだけ劣化ウラン弾で被曝したのか、いつ放射線後障害が出るかもわかりません。

 戦争に加担すれば、相手も自分も必ず傷つく。

 しかし、日本国民は小泉元首相を追いつめることが出来ないまま、現在に至ります。


説明不要

 米国の圧倒的な軍事力で二つの国の旧政権は崩壊しました。しかし、テロがなくなるどころか、頻発するようになっています。

 そして、アフガンとイラクを合わせると数百万人の難民が発生したのです。 2011年5月、アメリカは9・11テロの首謀者とされるウサマ・ビンラディン容疑者をパキスタンで殺害しました。

 パキスタン政府に連絡もなく行なったことで、また同国の市民の反発を呼びましたし、なにより、犯罪の被疑者を刑事手続きにかけることなく暗殺するアメリカの思想はブッシュ政権のときと何ら変わっていないことが明らかになりました。



アフガンの子供達

 アフガニスタンでは、「誤爆」が続き、民間人の犠牲者も増え続けています。旧政権タリバン系の活動が広がっているとされ、ジハード(聖戦)に加わる者も増えています。 もちろん、その背景には、米軍などによる市民の被害と、「異教徒」の駐留への反発があるのです。

アフガン大統領 米軍とアメリカ政府に「最後の警告」 「誤爆」の連続で、女性子どもを含む多数の民間人死亡




米軍の無人機による誤爆に抗議するアフガンの人々

 また、イラクでは、イラク戦争前はアルカイダが目立って活動することもなかったのに、アルカイダもイラク戦争でアメリカがした蛮行への復讐心を利用して、かえってイラクでの基盤を確立することになりました。戦火で親を失った子供も多く、恵まれない子らがアルカイダに勧誘されることがあると伝えられています。

 今年の8月半ばに10都市ほどで、各地の武装勢力が連携したとみられる爆弾テロが起きました。

 オバマ大統領が当選したときの公約にである米軍完全撤退も今年末から延期し、駐留を継続させるかどうかも議論されはじめているのです。


傷ついたイラクの無辜の民

 アフガン戦争だけで毎年9兆円近くの戦費がかかっているのにテロ抑止の効果がない。なぜ、テロが絶えないのか、その根本から考えるべきです。 一つには、米国はじめ先進国による政治的・軍事的・経済的な圧制によって、世界に格差や抑圧が生じている問題。

 二つ目には、それも原因となり、多くの途上国内部での格差や抑圧がある問題。 三つ目は、この二重の格差・抑圧から逃れて、より豊かな国に大量に移動する移民・難民に対する差別と抑圧がある問題。

 アメリカは9・11から10年を期するテロに今おびえていますが、以上の問題に真正面から取り組まなければ、テロの恐怖に永遠に脅かされることになります。 9・11テロは3千人。対テロ戦争での米兵の死者は計6千人にのぼり、帰国後、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に悩む人も多いのですが、その何十倍もの被害を諸外国に与え続けていることを忘れるべきではありません。

 また、イラクやアフガンでの捕虜虐待や、対テロ戦争に必要だからとしてブッシュ政権の時代に制定された、世界中の市民を監視する「愛国法」など、対テロ戦争には人権侵害が必然的につきまとうことも銘記すべきです。


アメリカがバグダッド近郊に作ったアルグレイブ収容所で米軍により拷問されるイラクの人々

 アメリカが世界の人々を苦しめ続けるから、アメリカ市民が苦しめられる。

 日本も同じ苦しみを負うことはありません。

 二度と戦争に加担することなく、国際災害救助隊を創設して国内はもとより国外の天災に対応することこそ、我が国の真の国際貢献といえるでしょう。

憲法記念日2 日本に軍隊はいらない!国際災害救助隊の創設を!!
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