2010年03月02日(火)

友よ、丸子よ、我が青春の慶應ラクロス 近藤 光

テーマ:ブログ
$慶應義塾大学体育会男子ラクロス部の日記リレー
(開幕戦対早稲田での近藤選手)


四年目でゴーリーとして活躍、病院では看護婦に手を出し、今では自ら進んでジャンキーズの領袖となるなど、慶應らしいゴーリーに成長した「守護神」木下。そんな彼から西早稲田の油そば屋で、シレっとバトンを託された近藤です。

ラクロス未経験スタート&実家-丸子の移動が1時間以上かかる環境で反骨心を高めあった帰路の南北線が懐かしい。全日に向け、密かに特訓していたbreak makingはならなかったが、お互いよくやってきた。オレはそう思う。

さて、自身最後の日記リレーはテーマが『日本一』ということなので、慶應ラクロスが『日本一』になるために、組織の中の個人として自分が何を思いチームに携わってきたかを簡単ではあるがここに記して部を去りたい。プレーに関してはこれからもグラウンドで随時。

慶應の言う『日本一』とは社会人を倒すことが前提にある。この『日本一』を達成する際に圧倒的なアドバンテージとなるのは、社会人には不可能な多くの時間を共有し、利害を気にせず目標に向かう仲間の存在だと思う。練習は個人の「上手さ」を向上させ、練習外での仲間との濃厚な関係は「強さ」を組織に与えてくれる。

共有された時間と、そこで得られた仲間への思慮ある行動はチームに一体感を与え、観察力や洞察力を養う。そしてチームとして戦うときに、それらが他大学や社会人へのカタチなき威圧感に繋がる。こういった技術面では補完できない、名将・野村克也が言う「無形の力」のようなものこそが、学生チームだけが向上しうる最大の強みなのだ。この積み重ねで、チームの文化は形成され、継承されていくものだと思う。無論、この日記リレーも文化のうちの一つだろう。

ところが、慶應ラクロスに入部して感じてきたのは、『学生主体』とは謳いながらも歴史的にも構造的にも「無形の力」を阻害する要因が他大よりも多いことだった。大学外部の自分には現状を改善する余地があるように思えたし、部員が練習外で共有できる機会をコントロールする必要があるように感じた。そして何よりも慶應が経験者中心の「上手い」だけの集団に堕ちることへの恐怖があった。

そこで選手以外における自分の役割として見つけたのが、一年終盤から携わった運営面での活動だ(自分の行動を認めて下さった池田さん他PUの先輩方やみっくんさん・坂野さんには深く感謝している)。

広報活動を始め、新歓活動から応援プロジェクト、保護者懇親会などを企画・改善してきた経験から、自分は4年になって運営面を統括するチームストラテジー(TS)を創設し、通年でリーダーとして率いた。本年度の運営方針として部員一人一人が存在意義を見出す手助けをすることを掲げたのも、一人ひとりが部に実存し、認め―認められる「強い」信頼関係を作りたかったからだ。これこそが主体性につながると学年でも話し合われたし、そういった観点で本年度は班活動・プロジェクトの企画・運営を行う方針で進めてきた。

だがしかし、本年度リーグ戦で、09慶應ラクロスは一橋相手に歴史的大敗を喫した。
高校三年間をラクロスに捧げた部員や代表経験者がいながら学生相手に負けたことは恥かしい。だがそれ以上に運営を率いた自分としても責任を痛感するところが多いし、「上手さ」だけではなく「強さ」で負けた現実もチームとしてしっかりと受け止める必要があるだろう。

慶應が歴史的・構造的なアドバンテージの上で胡坐をかいている間に、戦力的にも文化的にも昨今の学生ラクロス情勢の中において弱体化してきたことは否めない。ただ、いまはその過渡期にあるわけで、ここで踏ん張らなければ、他大にプレーだけでなく、文化レベルでも差をつけられてしまうだろう。だからこそ後輩には部員は選手であると同時に運営主体でもある自分を見詰めなおし、戦術やプレーだけではなく運営面でも部にアクションを起こす使命があるのだ。

押し付けがましい意見になるが、見ているOBOGや観客、ラクロス関係者がゾクッとするような、プレーでも文化でもラクロス界を率先する姿を取り戻し、日本一ではなく『日本一』を目標に掲げ続けて欲しい。少なくとも自分が部に携わる上で心に抱き、実践しようと決めた‘pioneer’s pride’はその両立をこの身ひとつで体現することにあった。みんなは自分の‘pioneer’s pride’を持っていますか?

さて、現役時代の部活動へのコメントも最後になる。本年度09慶應ラクロスがフィールド内の戦略・戦術を掌るゲームストラテジー(GS)と並行させTSを設置し、好き勝手やらせてもらったのも「一体感」に理解のある素晴らしい同期に恵まれたからだと思う。ありがとう。そして、義塾の本流に注いだ支流に過ぎぬ生意気な自分を可愛がって下さった先輩方や、刺激を与えてくれた後輩たちには深く感謝している。さらば!友よ、丸子よ、我が青春の慶應ラクロス。大学四年間をここに捧げた自分の選択に間違いはない。

さて、次のヒロカズが充分に和らげてくれることを前提にカタメのトーンで書いた自分に罪はなかろう。彼は一年時の夏合宿では腕立て伏せ10回も出来ずに号泣するいたいけな巨人だった。だが、「ミキスケ政権」で頭角を現し、4年次には2軍幹部にまで成長した。朝から丸子の空にタブーを連呼、夜になればMGに対するヒール役に徹するなど超弩級の存在感で部を席巻するに至る。では、ヒロカズよろしく


  • なうで紹介
  • mixiチェック
  • ツイートする

コメント

[コメント記入欄を表示]

コメント投稿

コメント記入欄を表示するには、下記のボタンを押してください。
※新しくブラウザが別ウィンドウで開きます。

一緒にプレゼントも贈ろう!

アメーバに会員登録して、ブログをつくろう! powered by Ameba (アメーバ)|ブログを中心とした登録無料サイト