2011年7月12日 12時23分 更新:7月12日 13時19分
菅直人首相は12日午前の衆院東日本大震災復興特別委員会で、総電力に占める原子力発電の割合を2030年に53%に高めるという政府のエネルギー基本計画に関し「白紙に戻して考えるべきだ。原子力に対する依存は下げざるを得ないし、下がってくる」と述べ、原発への依存度は下げざるを得ないとの認識を示した。
その上で首相は「一時的には化石燃料に対する依存が高まることもあり得るとの前提の中で、エネルギー、電力供給の全体の構図をそう遠くない時期に政府としてまとめて示したい」と語り、エネルギー政策の全体像を早期に提示する考えを表明した。
原発のストレステスト(耐性試験)を巡る政府内の混乱については「私の不十分さ、指示の遅れなどで混乱やいろんなことを招いたのは申し訳ない」と陳謝した。ただ、「結果として国民的にも納得していただける形で、物事が進められることはよかった」と語り、原発の安全性の新基準に関する統一見解が国民から理解を得られるとアピールした。民主党の後藤斎氏、自民党の高市早苗氏への答弁。【西田進一郎、佐藤丈一】