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CEDECイチのアイデアマンは誰!? “ペラ企画コンテスト”結果発表【CEDEC 2011】

ゲーム
CEDEC参加者からA4用紙1枚の企画書を募集し、そのアイデアのよさを競うという“ペラ企画コンテスト〜奇跡の一枚を探せ”。その結果は!?

●プロ・アマの作品が入り乱れる結果に!

 2011年9月6日〜8日の3日間、神奈川県のパシフィコ横浜・国際会議センターにて、ゲーム開発者の技術交流などを目的としたCEDEC(コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス) 2011が開催された。

 最終日となる8日、セッション“CEDEC CHALLENGE: 奇跡の一枚はコレだ!〜ペラ企画コンテスト結果発表”が行われた。これは、CEDEC参加者からA4用紙1枚の企画書を募集し、そのアイデアのよさを競うという“ペラ企画コンテスト〜奇跡の一枚を探せ”の結果を発表するセッション。

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▲「集計は思った以上にたいへんだった」と遠藤氏。「パワーポイントは途中までしかできませんでした(笑)」と挨拶した。

 このコンテストは今年初の試みで、CEDECアワードのゲームデザイン部門ノミネーション委員や、ゲームデザイン・プログラミング分野の講演者らが審査員を務めた。企画のテーマは“途中下車”で、全部で57作品が集まった。

 ステージには、本コンテストの審査委員長であるモバイル&ゲームスタジオの遠藤雅伸氏、東京工科大学講師の三上浩司氏、特別招待審査委員のゲームアイドル・杏野はるなが登壇。1位から順番に結果を発表していき、受賞者が会場にいる場合は、ステージに招いてトークを行った。

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▲左から杏野、遠藤氏、三上氏。

 栄えある1位に選ばれたのは、セガのデザイナー・木村貴信氏の作品「私降ります!!」。企画スタート直後提出されたこと、クオリティーの高さなどが評価され、2位に差をつけての受賞となった。

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▲「お題に忠実に、脱線しすぎないように」を意識して作ったという木村氏。

 2位は、東京工科大学4年生の柳谷達之氏の作品「途中下車推理〜次に降りるのはお前だ!〜」。並みいるプロを抑えての2位受賞ということで、“ベストアマ賞”が贈られた。

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▲当初、2位が発表されたとき柳谷氏は会場にいなかったのだが、友人から「お前が2位だ」と教えられ、慌てて来場。

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▲残念ながら菅原氏は不在だったため、話は伺えなかった。

 3位はスパイクの菅原隆行氏の作品「ワレ途中デ下車に成功セリ」。こちらの作品には、特別招待審査委員の週刊ファミ通編集部一同より“ファミ通賞”が贈られた。

 続々いきます。4位はスクウェア・エニックス プランナーの山田裕希氏の作品「YAMANOTE-BEAT-LINE」。プロ中のプロの作品ということで、一同は納得。

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▲「もともと変わった音ゲーを作りたいと思っていたので、持っていたアイデアを途中下車というテーマに合わせました」と山田氏。

 5位はサイバーコネクトツーで企画を担当している簗瀬洋平氏の「つけろ!(尾行しろ)」。5位入賞だが、簗瀬氏は「プロが1位をとれないというのは恥ずかしい」と、この結果には満足していなかった。

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▲簗瀬氏は「企画職は、チャンスがあるときに人の意見を聞くことが大事。最初は、アイデアがおもしろくなくてもかまわない。それを見て、もっとおもしろいアイデアを返してくれる人もいる」と、おもにプランナーを目指す若者に向けたメッセージを送った。

 6位以降の結果は下記のとおり。

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6位 こばやしえいすけ氏「ボクダレ」
じつは、この企画書に掲載されている画像の女性は杏野。こばやし氏の正体は、なんと杏野の事務所の職員!

7位 石川将光氏「ズバリ!途中下車」
石川氏は娯匠のゲームデザイナー 。タイトルは“ぶらり途中下車”をもじったとのこと。

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8位 岩本翔氏「セカイムジカ」
岩本氏は北海道大学の学生。ゲーム業界の某企業に内定をもらっているらしいので、近いうちに岩本氏の作品を遊べるかもしれない?

9位 安本匡佑氏「チームトレイン」
安本氏は、三上氏の大学の同僚。かつてゲームを制作していた経歴を持つとか。

9月9日13:49追記:安本氏のお名前が間違っていたため、修正いたしました。たいへん失礼いたしました。

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10位 土本強氏「偏在彼女。 」
土本氏はゲーム制作雑誌“がまぐ!”編集者。「この企画はかっこよさげな言葉を使っているだけで中身はありません」

11位 早川征志氏「無羅籬途中下車」
残念ながら、早川氏の正体はわからず。学生さんですか?

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12位 渡辺恵介氏「STOP!途中下車」
渡辺氏はゲームアーツのデザイナー。1位の木村氏とたまたま話したときにこの企画の存在を知り、その帰り道の駅で写真を撮って作ったとか。

13位 松村憲男氏「むわり途中下車の旅」
アンブレラのプランナー松村氏の作品。“におい駅ス”がおすすめポイントだとか。この作品には“杏野賞”が贈られた。

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14位 鈴木輝彦氏「ブラザー電車 乗客麻雀」
この作品、なんとアンケート用紙のウラにえんぴつで書いている。「セッションの合間に、そのへんの紙に書いてでいいから出してください、と言ったら本当に実行した人がいた(笑)」(遠藤氏)。この作品には“審査員賞”が贈られた。

15位 上原倫利氏「オリルモレル」
転職活動中のプランナー、上原氏の作品。ゲーム業界とは関係ない親友のアイデアを形にしたとのこと。「みんなの意見を仕様書に落としこむのもプランナーの仕事だから……」と言い訳(?)の言葉も。

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16位 加藤匠氏「公衆電話」
神奈川工科大学の加藤氏の作品。こちらには“準杏野賞”が贈られた。

17位 鬼頭雅英氏「普通列車、魔王の城行き」
バンダイナムコゲームスの鬼頭氏の作品。じつは鬼頭氏は、初日のショートセッション“ユーザーの行動から学ぶゲームデザイン”の講師。この結果はショックだったようで「偉そうにセッションしてすいません」と詫びる場面もあった。

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 と、17位まで発表されたところで、なんと「ここまでしか用意できませんでした」の文字が! ぎりぎりまで集計していたため、間に合わなかったのだそう。18位以下の結果については、遠藤氏が口頭で名前を読み上げたのだが、さすがの記者も書き取れませんでした……。申し訳ありません。

 すべての応募作品は、ペラ企画コンテストの特設サイトから閲覧できるので、気になる人はぜひチェックしてみてほしい。また、1位の木村氏、2位の柳谷氏、審査委員長の遠藤氏のインタビューは、後日掲載予定なのでお楽しみに。

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