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[政治]ニュース トピック:放射能漏れ
【「死の町」発言】鉢呂経産相、撤回し陳謝 8日には「放射能をうつしてやる」 野党は追及の構え
2011.9.9 23:51
鉢呂吉雄経済産業相は9日の記者会見で、8日に視察した福島県の東京電力福島第1原発事故周辺市町村の感想を「残念ながら周辺市町村の市街地は人っ子一人いない。まさに死の町という形だった」と述べた。
発言を受け、野田佳彦首相は視察先の三重県紀宝町で記者団に「不穏当な発言だ。謝罪して訂正してほしい」と不快感を表明。鉢呂氏は9日午後、「思いはみなさんにご理解いただけると思うが、被災地のみなさんに誤解を与える表現だったと真摯(しんし)に反省し、表現を撤回したい。大変申し訳ありませんでした」と陳謝した。
また、鉢呂氏は福島第1原発の視察から帰京した8日夜、報道陣の一人に防災服をすりつけるしぐさをし「放射能をうつしてやる」という趣旨の発言をしていたことも判明した。
鉢呂氏は9日夜、経産省で記者団に発言の真意を問われ「(記憶が)ちょっと定かではない」と語ったが、防災服をすりつけた行為については「(相手に)近づいていったのは事実だ」と認めた。
藤村修官房長官は9日の記者会見で「死の町発言」について「閣僚の言葉は重く、言葉の使い方が不適切だが、直ちに閣僚の適格性につながるとは思わない」と述べた。
だが、野党は野田首相の任命責任を含め徹底追及する構え。自民党の大島理森副総裁は「被災者の気持ちを傷つける言葉で許されない。閣僚失格だ」、逢沢一郎国対委員長も「こういう閣僚を任命した首相の責任を問わざるを得ない」と批判。みんなの党の渡辺喜美代表は「言語道断。国会で糾弾されるべき発言だ」と述べた。
鉢呂氏は、原発を含めエネルギー行政を所管するだけに発言の余波が広がる公算が大きく、進退問題に発展する可能性も十分ある。
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